広島県立安芸府中高等学校

広島県立安芸府中高等学校の概要

広島県立安芸府中高等学校は、広島県安芸郡府中町に位置する公立の高等学校です。この学校は、地域住民から「安芸府」という愛称で親しまれています。その特徴的なカリキュラムには、普通科に加えて広島県内で唯一の国際科が設置されています。国際科の創設により、国内外での交流が活発に行われており、特に海外姉妹校との連携や外国からの留学生の受け入れ・派遣が注目されています。

学校の歴史と生徒数の変遷

安芸府中高等学校は、1980年に開校しました。初の定員は270名で、普通科のみの設置でしたが、1982年に定員を450名に増やし、英語類型も設けました。1991年には英語類型を発展させて国際科を創設。創立以来、優秀な生徒を輩出し、かつては広島県内で有数の生徒数を誇っていましたが、2011年度には普通科4クラス、国際科1クラスの計5クラスに減少しました。

学区制があった頃は、隣接する広島県立海田高等学校と共に有名大学への進学者を多く輩出していました。しかし、現在は学区制が撤廃され、卒業生の進学先も変化し、県内の私立大学や専門学校への進学者が増加しています。さらに、普通科には帰国生徒枠が設けられており、これは主に府中町に本社を持つマツダの海外勤務者の子女のための配慮です。

教育方針と校訓

安芸府中高等学校の校訓は「自主自律・好学愛知・心身錬磨」となっており、生徒たちの自主性を重んじた教育が行われています。これにより、学問だけでなく、心身の成長も重視するカリキュラムが展開されています。

著名な卒業生

この学校からは、さまざまな分野で活躍する卒業生が輩出されています。歯科医師でラジオパーソナリティの五島朋幸、カリスマ美容師の森内雅樹、地理学者の後藤拓也など、名立たる人々がその名を連ねています。また、メディアに身を置く長谷川恵子や久保帯人（漫画家）も卒業生として知られています。

同窓会と地域との関わり

同窓会は「銀杏会」と呼ばれ、毎年8月に広島市内で大会が開催されます。校内には同窓会館もありますが、普段は利用が少ないのが現状です。学校周辺の地域施設には、健康運動公園や中学校、小学校などがあり、地域と密接に連携しています。

アクセスと交通

最寄り駅はJR西日本の向洋駅および天神川駅で、これらの駅からは広電バスを利用して「安芸府中高校入口」で下車すると、徒歩約5分で到着します。

学校行事の特色

体育祭では「安芸府高体操」という独特の演技が披露され、伝統的な学校行事の一環として多くの生徒に親しまれています。また、男女ともにブレザー型の制服を初めて導入した高校でもあり、特に冬服のカッターシャツは目立つ黄色で、学生たちのアイデンティティとなっています。広島県内に存在する同名の高校との違いも特徴的です。

このように、広島県立安芸府中高等学校はその独自性と歴史に裏打ちされた教育を行い、地域社会に貢献する存在として成長を続けています。

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