広島県総合グランド

広島県総合グランドの概要

広島県総合グランド（ひろしまけん そうごうグランド）は、広島県広島市西区にある広域的な運動公園です。この施設は、広島ヘリポートに近接しており、広島県が所有しています。2005年以来、運営は指定管理者制度の下で行われており、2021年からは「ひろしま未来創造パートナーズ」という、ミズノを中心とした団体が管理を担っています。2021年10月からは、命名権の取得により「Balcom BMW 広島総合グランド」という名称が使用されています。

歴史

広島県総合グランドの地には、戦前「観音グラウンド」と呼ばれた運動場が存在していました。1927年に設立されたこの運動場は、野球や公営競馬などのイベントが行われていましたが、1931年にはその機能が中国グラウンドに移されました。それ以降、跡地は教育機関として利用されています。この地域は、昭和初期に干拓された「昭和新開」と呼ばれる農業地であり、1940年から周囲の埋め立てが行われ、工業港や住宅地が開発されました。

1941年、広島県の皇紀2600年記念事業の一環として「総合体錬場」が設立されました。ここには陸上競技場、野球場、庭球場など様々なスポーツ施設が設けられ、当時は西日本一の規模を誇っていました。しかし、太平洋戦争が勃発すると、ここには陸軍の高射砲隊などが駐屯していました。この地は1945年の広島への原爆投下時に、爆心地から約3.5km離れていましたが、直接的な被害は受けなかったものの、周囲の建物に損傷が生じたと考えられています。

終戦後、広島市のスポーツ復興が進む中で、1945年には初めてのラグビー試合がここで行われました。1948年、現在の「総合グランド」という名称に変更され、1951年の広島国体を含む多くの全国大会の会場として使用されました。1968年のインターハイや1992年のアジアカップなど、多数の重要なスポーツイベントが開催されています。

2005年以降は指定管理者制度が導入され、様々な団体が運営を行ってきました。特に、2008年からはコカ・コーラウエストが命名権を取得し、その後も複数回の契約延長が行われましたが、2021年からは新たにバルコムによる命名権契約が成立しました。

施設の特徴

この運動公園には、メインスタジアムや補助競技場、多目的なラグビー場や野球場があり、それぞれが高い利用価値を持っています。日本陸上競技連盟からも公認を受けている施設もありますが、客席や照明設備がないため、全体的には簡素でありながらも機能的なデザインがされているのが特徴です。

交通アクセス

広島県総合グランドは、JR広島駅や横川駅からのバスを利用してアクセスが可能です。さらに、広島西飛行場からも便利に行き来することができます。

このように、広島県総合グランドは地域のスポーツ振興の拠点として、歴史的にも重要な役割を果たしてきました。今後も様々なイベントや大会が開催されることでしょう。

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