広島県道174号瀬野呉線

広島県道174号瀬野呉線は、広島県広島市安芸区から広島県呉市に至る一般県道です。

経路と概要

この県道は、広島市安芸区上瀬野二丁目にある一貫田（いっかんだ）交差点を起点とし、南西方向へ進んで呉市本通六丁目の休山（やすみやま）トンネル西口交差点で終点となります。総延長は約27.3キロメートルに及び、広島市安芸区、安芸郡熊野町を経て呉市に至る広範囲な路線です。

起点はかつて、国道2号が交差する一貫田交差点でした。この場所は交通量が多く、特に過去には国道2号の渋滞が発生しやすい地点として、交通情報などでたびたび言及されていました。

路線の終点側には、国道185号に関する経路の変更がありました。2002年（平成14年）3月に国道185号の休山新道が供用を開始したことに伴い、それまで国道185号の一部であった呉越峠（くれこえとうげ）を経由する旧道のうち、休山トンネル西口交差点から西畑（にしはた）交差点までの区間が広島県道174号線として編入されました。これにより、この県道は旧国道の一部を引き継ぐ形となっています。

路線状況

路線の全体的な状況としては、多くの区間が整備されていますが、特に呉市の東惣付町（ひがしそうづくちょう）から西畑町にかけては、道幅が狭く、カーブが多い山間部を通ります。このため、通行には注意が必要です。

また、この県道にはいくつかの重複区間が存在します。広島市安芸区阿戸町（あとちょう）の長戸呂橋（ながとろばし）（東）交差点から安芸郡熊野町新宮六丁目までの間は、広島県道335号津江八本松線と重複しています。さらに、安芸郡熊野町萩原（はぎわら）三丁目の阿戸分かれ交差点から、同じく熊野町中溝（なかみぞ）一丁目の熊野町役場前交差点までの間は、広島県道34号矢野安浦線と重複しています。

路線上には多くの橋梁が架かっており、主要なものとしては広島市安芸区内の代橋（しろばし、瀬野川）、新前香橋（しんまえごうばし、熊野川）、山崎橋（やまざきばし、熊野川）、村界橋（むらざかいばし、海上川）、安芸郡熊野町内の海上橋（かいじょうばし、熊野川）、新宮橋（しんぐうばし、雲母川）、御前橋（ごぜんばし、三谷川）、稲荷橋（いなりばし）、砂橋（すなばし、呉地川）、そして呉市内の苗代橋（なわしろばし、二河川）などがあります。これらの橋は、路線が通過する様々な河川を渡るために重要な役割を果たしています。

地理と沿線

通過する自治体は、広島県広島市（安芸区）、安芸郡熊野町、そして呉市です。地理的には、瀬野川や熊野川、二河川など、多くの河川を渡ります。また、山陽新幹線とも交差する地点があります。

沿線には、広島市立阿戸小学校や広島市立阿戸中学校、熊野町立熊野第二小学校といった学校施設、瀬野川公園のようなレクリエーション施設、安芸郡熊野町の行政の中心である熊野町役場、そして呉警察署本通六丁目交番など、地域住民にとって重要な施設が点在しています。

広島県道174号瀬野呉線は、起点の歴史的な渋滞地点、旧国道の編入による経路変更、そして一部に狭隘な区間を持つなど、多様な特徴を持つ路線として、地域における交通を支えています。

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