広島県道36号高田沖美江田島線

広島県道36号高田沖美江田島線は、広島県江田島市内にのみ経路を持つ主要地方道に指定されている県道です。この路線は、島の南西部に位置する江田島市能美町高田（たかた）を起点とし、島の西側海岸線を反時計回りに進み、最終的に江田島市の東部、江田島町江南1丁目の江南交差点を終点としています。

路線の概要として、起点の能美町高田を出発後、津久茂瀬戸付近を経て島の西岸沿いに海岸付近を縫うように北上します。この区間は比較的カーブが多く、風光明媚な景色を望める場所も点在します。やがて、江田島市の中部に位置する中町地区付近で国道487号と重複する区間が現れます。永田川橋東詰交差点から中町港入口交差点までの短い区間ですが、島内の主要幹線道路の一部を構成しています。国道との重複区間を終えると、再び単独の県道として北東へと進路を取り、江田島湾の湾岸沿いを東へ向かい、終点の江南交差点に至るルートとなっています。

路線データは以下の通りです。

起点: 広島県江田島市能美町高田
終点: 広島県江田島市江田島町江南1丁目（江南交差点）
総延長: 約22.2 km

本路線の歴史を振り返ると、平成5年（1993年）5月11日には、旧来の県道の一部区間（県道音戸沖美線の一部および県道三高鹿川飛渡瀬線）を再編・統合する形で、建設省（当時）により「高田沖美江田島線」として主要地方道に指定されました。その後、路線の改良も進められており、平成8年（1996年）には、広島県が高祖バイパスの事業に着手しました。このバイパスは長らく建設が進められ、令和3年（2021年）11月8日には待望の利用が開始され、地域の交通円滑化に貢献しています。

しかしながら、自然災害の影響を受けることもあり、比較的近年では令和6年（2024年）11月2日に江田島市沖美町三吉において土砂崩れが発生し、これにより本路線の一部区間が全面通行止めとなる事態が発生しています。

路線状況としては、前述の通り、江田島市中町地区付近で国道487号との重複区間が存在します。また、渋滞緩和や線形改良を目的としたバイパス整備も進められており、沖美町是長付近や高祖付近でバイパスが整備されています。

地理的には、この県道は江田島市内のみを通過します。沿線には、島民の生活や教育、地域経済を支える様々な施設が点在しています。主な沿線施設には、以下のようなものがあります。

三高郵便局
江田島市立三高中学校、三高小学校
中国放送沖美ラジオ送信所
沖美ブルービーチ、沖美ニューブルービーチ（海水浴場）
鹿田公園
江田島市役所沖美支所
沖郵便局
NTT西日本沖美町電話交換局
専念寺
江田島市立鹿川小学校
呉信用金庫能美支店
江田島市役所（本庁）
軍艦利根資料館
シーサイド温泉のうみ
ヒューマンビーチ長瀬海水浴場
胡子神社
藤三江田島ショッピングセンター
* 江田島自動車学校

このように、広島県道36号高田沖美江田島線は、江田島市の南西部から東部にかけての主要な地域を結び、島内の交通ネットワークにおいて重要な役割を担っています。

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