広島県道367号中庄重井線

広島県道367号中庄重井線（ひろしまけんどう367ごうなかのしょうしげいせん）は、広島県尾道市因島地域を通る一般県道です。この路線は、因島の北部に位置する因島中庄町から、島の中央部にあたる因島重井町までを結んでいます。特に、本州方面や四国方面からのアクセスを担う西瀬戸自動車道（愛称：しまなみ海道）の因島北インターチェンジと、因島地域の中心市街地を結ぶ幹線道路の一つとして、重要な役割を果たしています。総延長は約3.07キロメートルと比較的に短いですが、因島内の主要な交通網の一部を構成しています。

路線概要

この県道は、尾道市因島内の以下の地点を起終点としています。

起点: 尾道市因島中庄町に位置します。具体的には、因島北インターチェンジの南側にある交差点で、因島北インター（南）交差点と呼ばれています。ここでは、因島を縦断する主要幹線道路である国道317号に接続しています。これにより、しまなみ海道からの車両が国道317号を経由して、本路線に入り、因島島内各地へ向かう動線が形成されています。
終点: 尾道市因島重井町に位置します。重井地区の主要な交差点の一つである重井東西橋交差点が終点であり、ここでは主に因島東部の海岸沿いを走る広島県道366号西浦三庄田熊線に接続しています。これにより、重井地区やそこから因島東部へのアクセスを担っています。

路線の総延長は、実測値で3.07キロメートルとされています。起終点間の距離は短いですが、因島島内の交通ネットワークにおいて、特に高速道路へのアクセス路として重要な機能を持っています。

歴史

広島県道367号中庄重井線の認定は、昭和時代に遡ります。

1960年（昭和35年）10月10日: 広島県により、広島県道256号中庄重井線として認定されました（広島県告示第682号）。これは、因島島内の主要集落間を結ぶ道路として、その重要性が認められたことを示しています。
1972年（昭和47年）11月1日: 全国的な県道番号体系の見直しが行われ、これに伴い、本路線の県道番号も現在の367号に変更されました。この番号変更は、特別な路線の改変を伴うものではなく、管理上の都合によるものです。
1983年（昭和58年）12月4日: 西瀬戸自動車道（しまなみ海道）の一部として、因島北インターチェンジが供用を開始しました。このインターチェンジは、本路線の起点付近に設置されたため、広島県道367号はしまなみ海道と因島島内を結ぶ主要な連絡路としての性格を強く持つことになりました。これにより、島外からの観光客や物流車両にとって重要な玄関口の一つとなります。
2006年（平成18年）1月10日: 平成の市町村合併により、それまで独立した自治体であった因島市が尾道市に編入されました。この合併に伴い、路線の起終点の地名表記が、旧因島市の地名表記から「尾道市因島中庄町」「尾道市因島重井町」といった現在の表記に変更されました。路線の物理的な位置や経路に変更はありませんでした。

地理

広島県道367号中庄重井線は、その全線が広島県尾道市内を通過します。特に、尾道市に編入される前の旧因島市の中心部を南北に貫くような経路をとります。

本路線が交差する主要な道路は以下の通りです。

国道317号（起点：因島北インター（南）交差点）
広島県道366号西浦三庄田熊線（終点：重井東西橋交差点）

これらの交差点を通じて、因島島内の他の地域や島外へのアクセスが可能となっています。

沿線施設

広島県道367号線またはその近辺には、以下のような主要な施設や観光地が点在しています。

因島水軍城: 尾道市因島外浦町に位置し、中世の村上水軍に関する資料を展示する博物館です。本路線から比較的近い場所にあります。
尾道市因島フラワーセンター: かつて因島重井町にあった植物園です。現在は施設としての機能は限定的ですが、かつては沿線のシンボル的存在でした。
尾道市立重井小学校: 尾道市因島重井町にある公立小学校です。地域の子供たちの教育を担っています。
尾道市役所重井出張所: 尾道市因島重井町にあり、重井地区の住民向けの行政サービスを提供しています。

これらの施設へのアクセスに、本路線は利用されています。

広島県道367号中庄重井線