広島県道38号広島豊平線

広島県道38号広島豊平線

広島県道38号広島豊平線は、広島県広島市安佐南区を起点とし、山県郡北広島町に至る主要地方道として指定されている県道です。都市部と山間部を結ぶルートとして、地域の交通や物流、人々の移動を支える役割を担っています。

路線概要

本路線は、主に幹線である「本線」と、一部で経路変更されたことに伴う旧道部分から構成されています。

本線

本線の起点は、広島市安佐南区中須1丁目に位置する中須一丁目交差点です。ここでは、国道183号および国道261号（両路線は重複しています）と接続しています。終点は、山県郡北広島町阿坂で、広島県道40号安佐豊平芸北線、広島県道313号烏帽子中原線、広島県道314号七曲千代田線といった複数の県道と交差する地点が終点となっています。

旧道

旧道は、広島市安佐南区古市1丁目の古市交差点を起点としていました。この交差点は国道183号、国道261号、および広島県道459号矢口安古市線が交わる地点です。旧道の終点は、広島市安佐南区伴東7丁目の大原下橋南詰交差点で、ここで現在の本線および広島県道265号伴広島線（本線）に接続していました。

ただし、都市計画道路長束八木線の整備が進んだ影響により、旧道は大町西1丁目交差点において分断されています。このため、車両で旧道の起点から終点、または終点から起点へとこの路線だけを使って通り抜けることは現在不可能となっています。旧道の分断区間を迂回するためには、広島市道東原大町線（安川通り）を経由し、さらに広島市道長束八木線を利用する必要があります。

新道と旧道を合わせた路線の総延長距離は37.576キロメートルに及びます。

歴史

本路線が現在の主要地方道として指定されたのは、1993年（平成5年）5月11日のことです。この指定は、それまで県道安佐安古市線および県道烏帽子安佐線として存在していた道路が、一体化され「広島豊平線」として主要地方道に位置づけられたことによるものです。

路線状況

路線の経路変更に伴い、広島市安佐南区内の一部区間では県道の指定が解除されています。具体的には、広島市安佐南区中筋1丁目の交差点から、本線の起点である中須1丁目の中須一丁目交差点までの区間がこれに該当します。この区間は現在、広島市道高陽沼田線として管理されており、道路管理者については引き続き広島市が担当しています。

また、本路線の一部区間は地域住民の間で特定の名称で呼ばれることがあります。特に、広島市内の布交差点より南側の区間は、「久地街道」という別名で知られています。

重複区間

他の道路と重複している区間がいくつか存在します。

広島県道177号下佐東線との重複区間：広島市安佐北区安佐町久地の地内。
国道191号との重複区間：広島市安佐北区安佐町飯室にある布交差点から、同区安佐町小河内までの区間。

地理

本路線は、広島市と山県郡北広島町を通過します。具体的には、広島市内では安佐南区および安佐北区を経由します。

沿線施設

本路線の沿線や周辺には、様々な施設や交通機関があります。

公共交通機関：アストラムラインの一部区間（本線の中筋駅付近から大原駅付近まで）が本路線と並行しており、旧道の近くにはJR可部線古市橋駅、本線の近くにはJR可部線とアストラムラインが接続する大町駅があります。
教育機関：安田女子大学・安田女子短期大学や広陵高等学校といった教育施設が立地しています。
公共施設：広島市交通科学館、広島市安佐南区スポーツセンターなどが沿線にあります。
レクリエーション施設：広島市青少年野外活動センターや広島市こども村といった自然体験や青少年向けの施設も利用できます。

これらの施設は、本路線を利用してアクセスすることが可能です。

関連項目

広島県の県道一覧
広島新交通システム橋桁落下事故（本路線と関連する地域で発生した出来事）

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