広島県道398号新山府中線

広島県道398号新山府中線

広島県道398号新山府中線は、広島県東部に位置する福山市と府中市を結ぶ一般県道です。この路線は、福山市駅家町大字新山を起点とし、府中市高木町にある国道486号の国府小学校入口交差点に至る主要な連絡道路の一つとして機能しています。

路線概要と主要データ

本路線の起点は、福山市駅家町大字新山において広島県道419号坂瀬川駅家線と接続する地点です。終点は、府中市高木町の国府小学校入口交差点であり、ここでは国道486号のほか、広島県道48号府中松永線が分岐しています。総延長は約10.2キロメートルに及びますが、福山市駅家町大字助元から福山市新市町大字下安井の間には車両の通行が不可能な区間が存在しており、地域住民や利用者は迂回を余儀なくされる場合があります。

沿革

この県道の歴史は、1960年（昭和35年）10月10日に広島県告示第682号によって「広島県道214号新山府中線」として認定されたことに始まります。その後、1972年（昭和47年）11月1日に行われた広島県の県道番号再編に伴い、現在の「広島県道398号」に番号が変更されました。路線の起終点に関する地名表記にも変更がありました。まず、1975年（昭和50年）2月1日には、芦品郡駅家町が福山市に編入されたことで、起点の地名表記が「芦品郡駅家町新山」から「福山市駅家町新山」へと改められました。さらに、2003年（平成15年）2月3日には、本路線の経路上に位置していた芦品郡新市町も福山市に編入され、通過自治体の一部における行政区画が変更されています。

路線状況

路線の一部には、他の主要道路との重複区間が存在します。具体的には、福山市新市町大字宮内にある宮内（中）交差点から、同じく福山市新市町の宮内にある中央中学校入口（北）交差点までの区間は、広島県道26号新市七曲西城線と重複しています。道路施設としては、福山市新市町大字下安井を流れる神谷川を渡る藤之森橋などが挙げられます。

地理

本路線が通過する自治体は、広島県内の福山市と府中市の二つの市です。沿線には、地域を象徴する様々な地形や施設が存在します。

服部大池: 江戸時代初期に築造された歴史あるため池で、人柱伝説が語り継がれています。
蛇円山: 標高545.8メートルの山で、「備後富士」とも称され親しまれています。山頂近くまで車両でアクセス可能であり、蛇園山と表記されることもあります。
吉備津神社: 毎年節分の日（2月3日）には、ユニークな「ほら吹き大会」が開催されることで知られています。
神谷川（かやがわ）: 芦田川の支流の一つです。
JR西日本 福塩線 高木駅: 本路線の終点近くに位置する駅です。
府中市立国府小学校: 終点である国府小学校入口交差点の名称の由来となった小学校です。

これらの沿線施設は、この県道が地域の生活や文化に深く関わっていることを示しています。

まとめ

広島県道398号新山府中線は、福山市と府中市を結ぶ重要な地域間連絡道路であり、その歴史は古く、地域経済や住民生活を支える役割を担っています。一部通行不能区間や重複区間が存在するものの、沿線には歴史的な場所や自然景観、地域住民が利用する施設などが点在しており、多様な側面を持った路線と言えます。

関連情報として、広島県の県道一覧を参照することで、県内の他の主要道路との位置関係や役割をより深く理解することができます。

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