広島県道58号西城比和線

広島県道58号西城比和線

広島県庄原市に位置する主要地方道の一つに、広島県道58号西城比和線があります。この路線は、庄原市西城町の中野地区から同市比和町の比和地区までを結ぶ重要な地域幹線道路です。総延長は約20.7キロメートルに及びます。

路線概要

路線の起点は、庄原市西城町中野にある西城新橋西詰交差点で、国道183号に接続しています。一方、終点は庄原市比和町比和に位置し、ここでは国道432号、そしてこれと重複する広島県道467号庄原新市線に接続しています。庄原市の旧西城町と旧比和町を結ぶ役割を担っています。

歴史的変遷

広島県道58号西城比和線は、その長い歴史の中で何度か名称や路線番号を変更しています。始まりは1960年10月10日、広島県告示第682号によって「広島県道178号比和西城線」として認定されたことに遡ります。その後、1972年11月1日に行われた広島県の県道番号再編に伴い、「広島県道457号比和西城線」と改称されました。

現在の「広島県道58号西城比和線」という名称および路線番号、そして起終点の位置が確定したのは1982年のことです。まず同年4月1日に建設省（当時）によって主要地方道に指定され、続いて8月12日の広島県告示第848号により、現在の名称へと改称されました。主要地方道としての位置づけは、1993年5月11日にも建設省によって改めて再指定されています。

行政区域の変更も路線の状況に影響を与えています。2005年3月31日、庄原市と比婆郡、甲奴郡の全6町が対等合併し、新たな庄原市が発足したことにより、広島県道58号西城比和線は全区間が庄原市域のみを通過する路線となりました。これに合わせて、起終点の地名表記も変更されています。

路線状況

この県道は、通過する地域や地形的な特性から、いくつかの通行上の注意点があります。特に標高の高い区間を含むため、冬季には積雪や路面凍結などの影響を受けやすく、厳冬期には安全確保のためにやむを得ず通行止めとなる区間が存在します。

また、道路構造においても、全ての区間が十分に整備されているわけではありません。一部では道路幅が狭く、特に大型車両などが対向する際にすれ違いが困難となる一車線区間が見られます。路線全体には峠越えの区間が含まれており、坊地峠などを通過する際は急勾配や急カーブが連続するため、慎重な運転が必要です。こうした道路状況から、大型車両や排気量の大きな普通自動車、あるいは運転経験が少ない方にとっては、運転に負担がかかる可能性があり、通行が推奨されない場合もあるため、利用に際しては事前の情報収集と十分な注意が必要です。

地理

通過する自治体

広島県道58号西城比和線は、全線が広島県庄原市内を通過します。

交差する主な道路

起点である庄原市西城町中野の西城新橋西詰交差点では、国道183号と接続します。
途中、庄原市西城町中迫では、広島県道445号中迫川北線と交差します。
終点である庄原市比和町比和では、国道432号および、これと重複する広島県道467号庄原新市線に接続します。

沿線にある主な施設

広島県立西城紫水高等学校（かつて広島県立西城商業高等学校として知られていました）
比和町総合運動公園
宿泊施設かさべるで

主な峠

* 本路線の重要な地理的特徴の一つとして、坊地峠があります。この峠は、庄原市西城町大屋と庄原市比和町三河内の境に位置しており、路線の難所の一つとなっています。

これらの情報から、広島県道58号西城比和線は、庄原市内の地域を結ぶ重要な動脈でありつつも、地形的な特徴から冬季の通行規制や一部区間での運転上の注意が必要な主要地方道であることが理解できます。

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