広島県道60号大和福富線

広島県道60号大和福富線

広島県道60号大和福富線は、広島県三原市と東広島市にまたがる主要地方道として位置づけられています。この路線は、三原市大和町上草井を起点とし、東広島市福富町久芳に至る、およそ9.37キロメートルの延長を持つ道路です。起終点ともに主要な国道に接続しており、地域間の円滑な交通を確保する上で重要な役割を果たしています。

路線概要

本路線の起点は三原市大和町上草井にあり、ここでは国道486号と交差しています。終点は東広島市福富町久芳の久芳交差点で、国道375号（国道486号との重複区間）および広島県道340号下竹仁久芳線に接続しています。総延長および実延長は約9.37キロメートルであり、この数字が路線の規模を示しています。

沿革

現在の広島県道60号大和福富線は、もともと存在していた県道久井福富線の一部を基に、主要地方道として位置づけられ、新たに認定された経緯を持っています。具体的には、1993年（平成5年）5月11日に建設省（現在の国土交通省）によって、県道久井福富線の一部区間が大和福富線として主要地方道に指定されました。その後、翌年の1994年（平成6年）4月1日には、広島県告示第406号をもって正式に県道として認定され、現在の路線番号である60号が付与されました。

路線の名称や区間に影響を与えた大きな出来事として、平成の大合併が挙げられます。2005年（平成17年）2月7日には、本路線の終点が存在していた賀茂郡福富町と、沿線にあった賀茂郡豊栄町が東広島市に編入されました。これにより、終点の地名表記が「賀茂郡福富町久芳」から現在の「東広島市福富町久芳」に変更されました。さらに、そのわずか一ヶ月後の2005年（平成17年）3月22日には、起点の所在地であった賀茂郡大和町が、豊田郡本郷町および御調郡久井町とともに三原市と合併しました。これに伴い、起点の地名表記も「賀茂郡大和町上草井」から現在の「三原市大和町上草井」へと改められました。これらの合併は、路線の物理的な位置に変更をもたらすものではありませんでしたが、行政上の地名表記に変化をもたらすこととなりました。

路線状況と接続道路

本路線には、一部重複する区間が存在します。東広島市豊栄町能良の地内では、広島県道347号河戸豊栄線と経路を共有しています。この重複区間を除くと、基本的に単独の路線として機能しています。

通過する自治体は、起点を有する三原市と終点を有する東広島市の二市です。これらの市域内において、以下の主要な道路と交差または接続しています。

国道486号（三原市大和町上草井 - 起点）
広島県道347号河戸豊栄線（東広島市豊栄町能良 - 重複）
国道375号（東広島市福富町久芳 - 終点、国道486号重複）
国道486号（東広島市福富町久芳 - 終点、国道375号重複）
* 広島県道340号下竹仁久芳線（東広島市福富町久芳 - 終点）

このように、広島県道60号大和福富線は、三原市と東広島市を結ぶ地域幹線道路として機能し、周辺の主要な国道や県道と連携しながら、円滑な交通流を支えています。主要地方道としての役割を担い、地域住民の生活や産業活動に貢献している路線と言えるでしょう。

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