広川ビーチ駅

広川ビーチ駅：意外な魅力を持つ紀勢本線の新駅

和歌山県有田郡広川町に位置する広川ビーチ駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）紀勢本線（きのくに線）の駅です。駅名に「ビーチ」とありますが、実際には海岸から離れており、近隣に砂浜はありません。広川町唯一の駅という立地ながら、町の中心部からはやや離れており、中心地に近い湯浅駅の方が利用しやすいという特徴もあります。さらに、駅名の読み方「ひろかわビーチ」と、町名の読み方「ひろがわちょう」が異なる点も興味深い点です。これは、駅が開業した当時、町名が「ひろかわ」と読まれていた名残です。

歴史と現状

2023年12月現在、紀勢本線で最も新しい駅として知られる広川ビーチ駅は、広川町に初めて設置された鉄道駅です。単線時代には南広信号場が存在しており、その名残を感じさせる歴史も持ち合わせています。

年表

1993年（平成5年）3月14日：紀伊由良駅と湯浅駅間に新設開業
2020年（令和2年）3月14日：ICOCA利用開始

駅構造と周辺環境

広川ビーチ駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、停留所に分類されます。ホーム間は跨線橋で連絡していますが、これは鉄道施設ではなく町道の一部です。駅舎はありませんが、駅舎の脇には観光物産センター「ふれあい館」があり、地域住民との交流の場となっています。紀伊田辺駅管理の無人駅であることも特徴です。自動券売機は跨線橋付近に設置されています。

駅周辺は、広川町の中心部から約2キロ、海岸線からも約1キロ離れています。駅名とは裏腹に、自然豊かな環境の中に佇む駅と言えます。

駅周辺の主な施設

広川町立南広小学校
日本郵便 広川西広簡易郵便局
湯浅警察署上中野駐在所
西広海岸
樫長海岸
熊野古道
濱口梧陵の墓
中紀バス「広川ビーチ駅」停留所

利用状況と今後の展望

紀勢本線の利用者数減少傾向の中で、広川ビーチ駅は例外的に利用者数が増加傾向にあります。これは、近年の地域開発や観光客の増加などが影響していると考えられます。今後も、地域活性化に貢献する駅として、その役割を担っていくことが期待されます。

隣の駅

※快速列車は通過します。

まとめ

広川ビーチ駅は、駅名と実際の地理的条件、そして町名の読み方の違いなど、興味深い特徴を持つ駅です。周辺環境や歴史的背景なども含め、より深く理解することで、この駅の持つ魅力を再発見できるでしょう。今後、地域活性化とともに、どのように発展していくのか、注目したいところです。

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