広目屋

株式会社広目屋の概要

株式会社広目屋（ひろめや）は、日本における歴史ある広告代理店で、1885年に創業されました。創業者は秋田柳吉で、東京都中央区八重洲に初めて店舗を構えました。会社名の「廣目屋」という名称は、小説家の仮名垣魯文によって名付けられました。

初期の活動と成長

当初、広目屋は「楽隊広告」や「チンドン屋」として知られており、「西の東西屋、東の広目屋」というキャッチフレーズで広く認識されていました。このような形で、広目屋は注目を集める存在となりました。1895年には、日清戦争をテーマにした幻灯上映を、芝区（現在の港区芝公園）の「弥生館」で行いました。このイベントでは、川上音二郎の演劇も同時に興行し、これが以后の「興行部」や「装飾部」の設立に繋がっています。

事業の多角化

1897年に、広目屋は銀座1丁目に移転し、新たに設立された「宣伝広告部」とともに、興行部と装飾部の3部門を持つようになります。同年、エジソン社の「ヴァイタスコープ」が大阪で公開される際に、宣伝の発注を受けました。その後、東京でも同様のイベントが行われ、フランス・リュミエール社の「シネマトグラフ」にも関わりを持つようになります。このようにして、広目屋は広告業界における存在感を強めていきました。

映画業界との関わり

1905年には明治座で日露戦争を撮影した「日露戦争実写活動写真」を公開するなど、映像産業にも積極的に関わっています。これにより、広目屋は広告だけでなく、興行や映像制作の分野でも重要な役割を果たすこととなります。

法人化と本社ビルの建設

1923年には法人組織に改組され、株式会社廣目屋として新たなスタートを切りました。その後も成長を続け、1972年には現在の本社ビルを竣工させました。これにより、広目屋は企業としての基盤をさらに強固なものとしました。

現在の広目屋

株式会社広目屋は、今でも広告代理業界で重要な役割を果たし続けており、創業からの伝統を受け継ぎながらも、新しい技術やマーケティング手法を取り入れています。広告の世界は日々進化していますが、広目屋はその中で確固たる地位を築いています。

このように、株式会社広目屋は創業から今日に至るまで、一貫して日本の広告業界において重要なプレーヤーとしての役割を果たしています。

もう一度検索