府県道および地方費道

府県道および地方費道

府県道および地方費道は、大正時代の旧道路法によって定められた道路の種類です。府県道は各府県知事が、地方費道は北海道庁長官が管理していました。これらは現在の都道府県道に相当する道路です。北海道では、地方費道より一つ等級が低い準地方費道も存在しました。

1952年（昭和27年）に現行の道路法が施行されると、旧道路法下の府県道、地方費道、準地方費道は、そのまま都道府県道とみなされることになりました。

概要

1920年（大正9年）4月1日に旧道路法が施行され、国道は内務省告示によって、府県道および地方費道は各府県知事および北海道庁長官によって道路認定が行われました。この旧道路法の施行により、それまで国道・県道・里道を定義づけていた明治9年の太政官達が廃止されました。

府県道、地方費道は、以下の基準に該当する路線について、府県知事または北海道庁長官が認定しました。

1. 府県庁所在地から隣接する府県庁所在地へ至る路線
2. 府県庁所在地から府県内の郡市役所所在地へ至る路線
3. 府県庁所在地から府県内の重要な地点、港湾、鉄道駅へ至る路線
4. 府県内の重要な地点から、それと密接な関係を持つ重要な地点、港湾、鉄道駅へ至る路線
5. 府県内の重要な港湾から、それと密接な関係を持つ重要な地点または港湾へ至る路線
6. 府県内の重要な鉄道駅から、それと密接な関係を持つ重要な地点または港湾へ至る路線
7. 複数の市町村を連絡する幹線で、沿線地域と密接な関係を持つ重要な地点、港湾、鉄道駅へ至る路線
8. 重要な港湾または鉄道駅から、それと密接な関係を持つ国道または府県道へ連絡する路線（大正11年追加）
9. 地方開発のために必要で、将来的に上記のいずれかに該当する可能性のある路線

1952年（昭和27年）12月5日に現行道路法が施行されると、認定されていた府県道、地方費道、準地方費道はそのまま都道府県道となりました。その後、国道への昇格や主要地方道の指定により、都道府県道は再編されていきました。

歴史

1919年（大正8年）4月10日：旧道路法が公布
1920年（大正9年）4月1日：旧道路法が施行。府県道、地方費道、準地方費道の認定が開始
1926年（大正15年）9月1日：内務大臣が指定府県道を指定
1952年（昭和27年）6月10日：現行道路法が公布

参考文献

道路法令集Ⅰ
地方費道・準地方費道の廃止告示について

関連項目

都道府県道
大正時代の国道

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