都道府県道

都道府県道の概要

都道府県道（とどうふけんどう）は、日本の道路法に基づき、各都道府県知事によって認定され、管理される道路の一種です。この道路は地域の幹線道路網の一部を形成し、特に主要地や主要港、主要停車場、観光地との連絡を目的に設置されています。

認定のプロセス

都道府県道の認定は、道路法第7条に基づき行われます。具体的には、地域において重要な交通路として機能することが期待される道路が、都道府県知事の議決を経て指定されます。この場合、都道府県が直接管理を行うほか、政令指定都市内では市が管理の役割を担います。また、他の都府県との境界を跨る路線の管理についても、協議の上で決定がなされます。

種類と名称

都道府県道には、いくつかの種類があります。東京都で認定された道は「都道（とどう）」、北海道では「道道（どうどう）」、大阪・京都では「府道（ふどう）」、そしてその他の都道府県では「県道（けんどう）」と呼ばれています。これにより、地域ごとに異なる呼称が存在し、それぞれの道の役割を示しています。

主な特徴

都道府県道は、国道とは異なり、整理番号と路線名の二つを持つのが特徴です。整理番号は1桁から最大4桁までの番号が付けられ、路線名は一般的に起点と終点の地名を基に命名されますが、経由地を含むこともあります。これによって、道路利用者が経路を容易に把握できるようになっています。特に北海道では、4桁の整理番号が多く見られます。

道路状況と利用

路線に指定される道路の中には、歴史的な街道や地域の生活道路が多く含まれています。例えば、かつて国道であった道路が県道に格下げされることもあります。そのため、都道府県道の中には、一般国道並みに整備された幅広い道路もあれば、通行困難な狭隘な道路やオフロードの区間も存在します。

特に、整備不全な道路は「険道」と呼ばれ、車両の通行が難しい状況にあることが特徴です。「酷道」という表現が国道に使われるのに対し、県道は「険道」や「腐道」、「吐道」、「獰道」といった通称が存在します。

管理体制

都道府県道の管理は、基本的にはその路線が所在する都道府県に委ねられています。しかし、政令指定都市内では市が管理する場合もあり、地域によっては一部路線が他の都府県と共同で管理されています。主要地方道と呼ばれる道路は、国土交通大臣の指定を受けており、これにより整備や維持において国庫の補助を受けやすくなっています。

主要地方道の特徴

国土交通大臣により指定された主要地方道は、一般的に緑色のラインで表示され、整理番号は1から100の範囲に設定されます。特に東京都では300番台の特例主要地方道が存在し、交通の便を高める役割を果たしています。

標識と表示

都道府県道の標識は、青地に白い文字で情報が記され、六角形の形状が特徴です。これによりドライバーは一目で都道府県道であることが理解でき、目的地へのアクセスが容易になります。

都道府県道は、地域社会の大切な交通基盤として機能し、地域経済や観光の発展にも寄与しています。その多様性や管理体制は、日本の道路網の中でも特殊な位置を占めています。

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