座頭市千両首

座頭市千両首

あらすじ

盲目の侠客・座頭市は、3年前に誤って斬ってしまった男の墓参りのため、上州板倉村へとやってきた。村は3年続きの凶作から脱し、ようやく年貢として納めるための千両を工面できたと、祝宴の真っ只中だった。市も村人と共に宴を楽しむが、翌朝、その千両が奪われる事件が発生する。

上納金を護送していた農民たちは、峠で3人の浪人とやくざ者たちに襲撃される。乱闘の中、千両箱は崖から転げ落ち、偶然通りかかった市がそれを拾い上げる。事情を知らない市は、千両箱を腰掛けにしていたところを、崖から下りてきたやくざ者たちに襲われる。市は彼らを斬り倒すが、一部は逃走。その間に、千両箱は浪人たちに持ち去られてしまう。

村に逃げ帰った農民たちは、襲ってきたやくざ者が国定忠治一家の仕業だと疑い、市もその仲間だと決めつけて責め立てる。忠治の無実を信じる市は、農民たちを説得し、単身赤城山へと向かう。そこで出会った忠治は、憔悴しきっていた。農民を襲ったのは忠治の子分たちだったが、忠治の窮状を慮っての勝手な行動であり、千両箱は持ち去っていないと白状する。忠治は市に詫び、子分たちと縁を切る。

捕吏の迫る赤城山から逃れるため、忠治は市に少年・勘太郎を託し、別れの水盃を交わす。勘太郎を預けるため伊勢崎の安右衛門のもとを訪れた市は、忠治を捕らえようとする役人の手先、百々村のやくざ・紋次の存在を知る。やくざでありながら十手を預かる紋次の二重人格を嫌う市は、紋次の賭場へと向かう。

紋次の賭場で荒稼ぎする市の前に、凄腕の浪人・仙場十四郎が現れ、居合い斬りの勝負を挑んでくる。市は一文銭を宙に投げ、それを斬るという神業で勝負に勝利し、紋次に客人として迎えられる。紋次に雇われている浪人たちは、十四郎ばかりが厚遇されていることに不満を募らせていた。市は彼らの愚痴を聞き、上納金強奪事件が代官・松井軍太夫の指図だったことを知る。市は翌朝代官所を訪ねるが、十四郎に阻まれ、その場を退くことになる。

板倉村に戻った市は、さらなる上納金を強要された農民たちを代表して強訴に及んだ庄屋・清右衛門が、明日処刑されることを知る。翌未明、囚人籠で護送される清右衛門を救出した市は、そのまま代官所へと向かう。代官所では代官・松井、紋次、十四郎が仲間割れを起こし、紋次は代官に殺され、代官は市に斬られる。千両箱を取り戻した市は、村へ持ち帰ろうとするが、十四郎に呼び止められる。十四郎は金には興味がなく、ただ市を斬りたいだけだと告げ、勝負を約束して市を逃がす。

庄屋と千両箱が取り返され、村人たちが喜びに沸き返る中、市は一人、十四郎との決闘に向かうのだった。

スタッフ

企画：浅井昭三郎
原作：子母沢寛
脚本：浅井昭三郎、太田昭和
監督：池広一夫
撮影：宮川一夫
録音：大谷巌
音楽：斎藤一郎
照明：中岡源権
美術：西岡善信
色彩技術：田中省三
編集：谷口孝司
スチール：三浦康寛
製作主任：小沢宏

出演

座頭市：勝新太郎
仙場十四郎：城健三朗
女馬子お千代：坪内ミキ子
国定忠治：島田正吾
お吟：長谷川待子
百々村の紋次：天王寺虎之助
代官松井軍太夫：植村謙二郎
日光の円蔵：石黒達也
板割の浅太郎：丹羽又三郎
百姓岩次郎：片岡彦三郎
庄屋清右衛門:林寛

外部リンク

座頭市千両首 - オールムービー（英語）
座頭市千両首 - IMDb（英語）

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