丹羽又三郎

丹羽又三郎（にわ またさぶろう）

日本の俳優、丹羽又三郎（本名：中村進）は、1934年8月20日に東京市芝区芝浦町で生まれました。彼は大映の時代劇や特撮番組で知られるスターで、2014年からOKエンターテイメントに所属し、長い休業から活動を再開しました。

彼の俳優人生は1954年に始まりました。大学在学中に松竹音楽学校附属研究所に入り、同年、新東宝に入社。初の映画出演作『地獄屋敷』からキャリアをスタートさせますが、新東宝の内部事情により1956年には退社。その翌年からはテレビドラマへシフトし、多くの作品に出演しました。

1960年、大映京都撮影所に入社し、丹羽又三郎と改名後、主演作『幽霊小判』で再出発します。この作品は低予算ながらも、主演は市川雷蔵という大スターで、丹羽は妖しげなキャラクターを演じ、その個性は高く評価されました。この成功を機に、彼は時代劇スターとしての地位を確立します。

その後、丹羽は数々の映画に出演しつつ、時代劇やアクションドラマでも活躍しました。特に、1967年にルーツを持つ日本の特撮テレビドラマ『ジャイアントロボ』で悪の組織の幹部を演じ、1972年には『仮面ライダー』でブラック将軍として広く知られるようになります。ブラック将軍は冷酷非道なキャラクターで、彼の悪役としての演技は特に印象に残っています。

1970年代に入ると、丹羽は芸能界を一時引退し、アメリカに渡ります。その後1975年には帰国し、ブティック「ガーベラ」の共同経営を開始します。しかしその後も姿を見せることはあまりなく、長年公に出ることはありませんでした。

2014年に、丹羽は再び芸能活動を開始し、OKエンターテイメントに所属。その活動の中で、彼は昔の作品を振り返り、役者としての思いを語るインタビューを行っています。特に『仮面ライダー』での経験について、「悪役を長い間演じてきたが、観客からもらった花束はとても思い出深い」と振り返り、再度ブラック将軍の役を演じる機会があれば全力で挑みたいとも語っています。

エピソード

丹羽又三郎は、悪役として知られる一方で、子供たちから非常に高い人気を得ていました。『仮面ライダー』に出演していたころは、近所の子供たちが家に訪れ、表札を持ち去ることもあったとか。また、悪役の彼に花束を手渡すために訪問されることも多かったようです。

その後の彼の発言からもわかるように、丹羽は悪役であったことが観客との温かいつながりを生み出す要因となったと感じているのかもしれません。彼の演技は、ただの悪役に留まらず、多くの人々の心に残る存在であり続けています。

主な出演作

• - 映画:

- 『地獄屋敷』 (1955年、新東宝)
- 『幽霊小判』 (1960年、大映)
- 『仮面ライダー』 (1971年〜1973年) - ブラック将軍

• - テレビドラマ:

- 『日真名氏飛び出す』 (1955年)
- 『徳川家康』 (1964年)
- 『ジャイアントロボ』 (1967年)

丹羽又三郎は日本のエンターテインメント界に多大な影響を与え、今もなお多くのファンから熱い視線を浴び続けています。

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