延岡駅前バスセンター

概要

延岡駅前バスセンターは、宮崎県延岡市の主要なバスターミナルとして、JR延岡駅前に位置していました。宮崎交通の延岡自動車営業所と同一の建物内にあり、実質的に営業所がバスターミナルの役割を兼ねていました。以前は「延岡営業所」という名称でしたが、バスターミナルとしての機能が重視されるにつれて「延岡駅前バスセンター」と呼ばれるようになりました。

このバスセンターは、主に郊外・中距離路線バスと、延岡発着の長距離高速バスの拠点として利用されていました。観光地である高千穂方面や、日向市方面など、様々な地域への路線が発着しており、地域住民にとって重要な交通インフラでした。

施設内には、待合室、宮崎交通の窓口、自動券売機などが設置され、乗車券の購入や時刻表の確認がスムーズに行えました。また、コインロッカーも設置されており、旅行者にとっても便利な施設でした。バスの出発時には、係員によるアナウンスが流れており、利用客は安心してバスを利用することができました。特に郊外線バスの入場時には、発車時刻と行き先を告げる肉声アナウンスが流れるのが特徴的でした。バスセンターの少し離れた場所には、延岡自動車営業所の車庫がありました。

歴史

延岡駅前バスセンターは、長年にわたり地域の交通を支えてきました。かつては旅行事業の延岡支店も兼ねていましたが、2007年に近隣の商業施設に移転しました。建物の構造としては、駅側が降車場、市街地側が乗り場となっており、複数のバスレーンが設けられていました。

路線の特徴

この地域では、戦後から鉄道よりもバスが発達しており、宮崎交通がほぼ独占的にバス路線を運行していました。特に高千穂方面への路線は、鉄道が開通した後もバスが中心的な役割を果たしていました。また、鉄道が通っていない地域へも、バス路線が伸びていました。

延岡駅前バスセンターからは、延岡市内を発着するバスだけでなく、県北各地や県外を結ぶ高速バスも運行していました。JR延岡駅前という立地から、鉄道との乗り換えも容易でした。市内線バス停も駅前広場内に設置されたことで、郊外線と市内線の乗り換えも便利になりました。ただし、郊外線の中には市街地のバス停を通る路線もあるため、必ずしもすべての利用者がこのバスセンターを利用していたわけではありません。また、市内線が乗り入れないものの、市内線から郊外線に乗り換える際に、結果的にバスセンターを利用するケースもありました。

かつては宮崎空港や宮交シティへの便も運行していましたが、近年では日向市方面への運行が中心となっています。また、最終便の時間が遅いのも特徴の一つで、深夜でもバスを利用することができました。

発着路線

高速バス・特急バス

延岡 - 福岡（ごかせ号）
延岡 - 熊本（あそ号）

一般路線（郊外線）

延岡 - 高千穂
延岡 - 行縢山登山口
南延岡 - 延岡 - 須美江 - 宮野浦
延岡 - 差木野 - 長井 - 熊田 - 上赤
延岡 - 旭ヶ丘 - 土々呂 - 門川本町 - 日向
延岡 - 旭ヶ丘 - 土々呂 - 門川本町 - 東細島
延岡 - 旭ヶ丘 - 土々呂 - 門川本町 - 日向高校前
延岡 - 旭ヶ丘 - 土々呂 - 平田病院 - 赤水
延岡 - 祝子川温泉
延岡 - 一ヶ岡小学校入口 - 土々呂 - 門川本町 - 日向 - ロックタウン日向

※「レーヨン前」終着の「郊外線」は、駅前バスセンターには入らず、別のバス停を経由します。

延岡駅の各バス停

延岡駅周辺には、以下の3つのバス停があります。

延岡駅前バスセンター
延岡駅（駅前広場内）: 主に市内線が発着します。
延岡駅前（旧国道10号線上）: 一部の郊外線や市内線が停車します。

周辺

JR九州 延岡駅
駐輪場

関連項目

宮交シティ

外部リンク

* 宮崎交通


このバスセンターは、地域の交通を支える重要な役割を果たしていました。現在では、その役割を終えていますが、地域住民の記憶に残る施設です。

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