建築雑誌

建築雑誌について

「建築雑誌」（けんちくざっし、Journal of architecture and building science）は日本建築学会が発行する専門的な会誌であり、1887年7月に創刊されました。この雑誌は日本国内で最も古い学会専門誌として位置づけられています。月刊として発行されており、建築分野における最新の研究成果や業界の動向が取り扱われているのが特徴です。

概要

建築雑誌は、学会の会員に定期的に郵送されるほか、学会の公式ウェブサイトを通じて一般向けにも販売されています。月々の発行物には、日本建築学会賞の選考過程やその結果が含まれることがあり、学会員にとって貴重な情報源となっています。また、1887年以降に発行された各記事のPDFファイルは、発行から1年以上経過した場合に限り、会員は無料で、非会員は有料でダウンロードが可能です。

編集委員長の歴史

この雑誌は長い歴史を持ち、数々の編集委員長がその運営に携わってきました。1965年から1967年にかけては池辺陽氏が、続いて山本学治氏が1967年から1969年までの期間を担当しました。その後、村松貞次郎氏が1971年まで、古川修氏が1973年までと続きます。各編集委員長の下で、雑誌の内容や方針は時代とともに変化してきました。

1980年代には山口廣氏、茶谷正洋氏、相田武文氏などが編集委員長に就任し、さらに太田邦夫氏から木島安史氏、船越徹氏、渡辺武信氏まで様々な方が雑誌の発展に寄与してきました。1990年代以降も藤森照信氏などが務め、多くの専門家が編集に携わることで、内容の充実が図られてきました。

最近では若山滋氏、布野修司氏、岩田衛氏、松村秀一氏などが編集委員長として活躍し、多様な視点から建築に関する情報を発信しています。特に、2000年代に入り、建築に関する国際的な視点や新たな技術革新が注目される中で、雑誌の内容もそうした潮流を反映したものに変わってきています。

結論

建築雑誌は、日本建築学会の活動の一環として、建築設計者や研究者、学生など様々な加作者に向けて貴重な情報を提供する役割を果たしています。創刊から130年以上が経過した今もなお、月刊で発行され続け、多くの建築に関わる人々に影響を与えています。雑誌の内容は、建築学の進展と共に進化しており、これからも建築に関する重要な情報源としての役割を担い続けることでしょう。

もう一度検索