引田城

引田城（ひけたじょう）

引田城は、香川県東かがわ市引田に位置する日本の城跡です。別名城山とも呼ばれ、その歴史的価値から国の史跡に指定されています。

概要

引田城は、城山と呼ばれる山に築かれた平山城です。初期の構造は、尾根に沿ってコの字型に展開し、四隅に櫓を備えた形式でした。現在残っている遺構は、四隅にあった櫓のうち、北櫓と西櫓が中心となっています。

引田城は、高松城や丸亀城と同様に生駒氏の時代に築かれた城ですが、その後の歴史の中で次第に忘れ去られていきました。これは、高松城の支城であった丸亀城のように再築されることがなかったためと考えられています。

1615年（元和元年）の一国一城令により廃城となった後、城がいつ取り壊されたのかは不明であり、長い間忘れられた存在でした。しかし、文化財としての価値が見直され、調査・保存の機運が高まりました。2000年（平成12年）12月20日には「城山国有林（引田城址）」として東かがわ市の指定史跡となり、その後、2020年（令和2年）3月10日に東かがわ市内初の国の史跡に指定されました。

沿革

室町時代末期：寒川氏に属する四宮右近の居城となる。
1570年（元亀元年）：三好氏の攻撃を受け、寒川氏は城を明け渡す。
1583年（天正11年）：仙石秀久が入城。
1584年（天正12年）：仙石秀久は長宗我部軍に引田表で敗北するが、羽柴秀吉の四国平定後に再び入城。
1587年（天正18年）：生駒親正が讃岐一国を与えられて入城するが、同年、引田城が讃岐の東に偏っていたため、居城を聖通寺城に移す。
1615年（元和元年）：一国一城令により廃城。
2017年（平成29年）4月6日：続日本100名城（177番）に選定。
2020年（令和2年）3月10日：国の史跡に指定。

交通アクセス

鉄道：高徳線 引田駅より徒歩約20分

関連項目

高松藩
* 日本の城一覧

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