弥勒密寺

弥勒密寺について

埼玉県さいたま市岩槻区本町にある弥勒密寺（みろくみつじ）は、真言宗智山派に属する寺院です。この寺は774年に開成によって創建され、開成は光仁天皇の子供であり、桓武天皇の庶兄でもあります。彼は巡錫の途中でこの地に立ち寄り、疫病に苦しむ人々を救うために弥勒菩薩を安置して寺を設立しました。この出来事が、弥勒密寺の由来となったのです。

寺院の歴史には、807年に弘法大師空海が訪れた際、本尊の不動明王を含む5体の仏像を彫刻し安置したことが記されています。このことによって弥勒密寺は岩槻の古刹として栄え、多くの信者を集めることとなりました。また、1246年には北条重時が六波羅探題を務めていた際に梵鐘が寄進されたことも、寺の重要な歴史の一部です。

一時は数多くの末寺を抱えていた弥勒密寺ですが、明治初期の廃仏毀釈の影響で、現在は本町の西光寺（安養山阿彌陀院西光密寺）だけが残っています。しかし、昭和後期から改修作業が開始され、1978年には鉄筋コンクリート造の本堂が完成しました。さらに1985年にはその他の建物も改築され、現代の実際に利用されている寺院として生まれ変わりました。

アクセス方法

弥勒密寺へのアクセスは、岩槻駅から徒歩で約18分の距離にあります。近隣には静かな環境が広がっているため、訪れる人々は落ち着いてお参りができることでしょう。

弥勒密寺は、その歴史的背景だけでなく、心を落ち着ける場所としても地域の人々に愛されています。訪れる際には、長い歴史を持つこの寺院が如何に地域社会に貢献し、また信仰の場としてどのように発展してきたのかを感じることができるでしょう。

参考文献

• - [埼玉県]]佛教会 監修『埼玉のお寺 埼玉県寺院全集』千秋社、2001年
• - [岩槻大師のホームページ

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