弥栄神社 (大分市)

概要

弥栄神社（やさかじんじゃ）は、大分県大分市に位置する神社です。JR古国府駅から北に位置し、大分上野丘高校の西隣に鎮座しています。この神社は、かつて国府の鎮護寺であった岩屋寺の境内に、宝亀2年（771年）に創建されたと伝えられています。しかし、その後の歴史の中で、社名や祭神、そして場所も変遷を遂げてきました。

歴史

建久年間（1190年-1199年）、疫病の流行を鎮めるため、大友氏初代当主の大友能直が京都の祇園社（現在の八坂神社）から神を勧請し、神社を再興しました。この時を境に、神社は「祇園社（祇園宮）」として新たな歴史を歩み始めます。

大友氏の時代には、「祇園祭り（祇園会）」が奨励され、神社は大いに賑わいました。しかし、天正14年（1586年）には島津氏の侵攻によって社殿が焼失するという悲劇に見舞われます。その後、元和4年（1618年）に、当時の藩主であった竹中重義によって現在地（律院村）に遷座され、再建されました。

その後も、歴代の藩主である竹中氏、日根野氏、大給松平家によって「祇園祭り」は奨励され、柞原八幡宮の中秋祭「浜の市」と並ぶ、地域を代表する二大祭りとして名を馳せました。

明治時代に入り、明治4年（1871年）に「弥栄神社」へと改称され、明治6年（1873年）には郷社に、そして大正5年（1916年）には県社へと昇格しました。この変遷は、神社の歴史と地域の変化を物語っています。

現在、境内には寛永2年（1625年）に造られた楼門をはじめ、拝殿、本殿、鳥居など、歴史を感じさせる古い建造物が残されており、訪れる人々に歴史の重みを伝えています。

祭神

弥栄神社の祭神は以下の通りです。

須佐之男命（すさのおのみこと）
稲田姫命（いなだひめのみこと）
大国主命（おおくにぬしのみこと）

これらの神々は、日本の神話において重要な役割を担っており、神社に深く関わっています。

脚注

[外部リンク]

弥栄神社 - 大分市観光協会
* 弥栄神社 - 大分ロケーションオフィス

弥栄神社は、その長い歴史と地域の人々との深い結びつきの中で、今日まで大切に守られてきた神社です。訪れる人々は、静かで厳かな雰囲気の中で、歴史と文化に触れることができるでしょう。

もう一度検索