張洹三

張 洹三（チャン・ウォンサム）

張 洹三は1983年6月9日に慶尚南道昌原市で生まれた元プロ野球選手で、主に投手として活躍しました。彼は2008年の北京オリンピックで韓国代表として野球金メダリストの栄光を手にしました。

経歴

プロ入り前のキャリア

張は、2002年に高校を卒業した際、現代ユニコーンズにドラフト指名されましたが、その時は入団せずに慶星大学に進学しました。大学時代には、2005年にオランダで開催された第36回IBAFワールドカップで韓国代表として参加。特に南アフリカとの予選では、8回を投げパーフェクトに抑える素晴らしいパフォーマンスを見せ、全11試合中7試合に登板するなど活躍しました。

現代ユニコーンズ時代

2006年に現代ユニコーンズに入団。彼はルーキーとして12勝10敗、防御率2.85を記録し、左腕のエースとしての地位を確立しました。その一方で、同じチームの柳賢振が三冠を達成していたため、新人王は逃してしまいましたが、ドーハアジア大会では韓国代表に選ばれました。2007年は9勝を挙げ、防御率3.63を記録し、さらに安定した成績で支持を集めました。

ヒーローズ時代

2008年には現代が解散し、ウリ・ヒーローズに移籍。彼は馬一英と共に左腕の2枚看板として活躍し、チーム最多の12勝を挙げ、北京オリンピック韓国代表にも選ばれました。オリンピックでは中国戦やオランダ戦で好投し、韓国に金メダルをもたらしました。その後、三星ライオンズに移籍が決まるも、トレードがKBOによって取り消され、ヒーローズに戻るという珍しい事態が起きました。

三星ライオンズ時代

2009年に正式に三星ライオンズにトレードされ、翌年からは先発として13勝を挙げるなど活躍。また、2011年アジアシリーズでは優勝に貢献し、その際大会MVPを受賞。2012年には17勝を挙げ、初の最多勝タイトルを獲得しました。2013年のWBCでも韓国代表に選出され、安定した投球を見せましたが、故障により成績が下がっていきました。

LGツインズ時代とロッテ時代

2019年からLGツインズに移籍しましたが、8試合の登板で未勝利に沈むなど期待に応えられず、シーズン中に戦力外に。翌年、ロッテ・ジャイアンツに入団しますが、こちらでも成績が振るわず、最終的に2021年12月には引退式を行い、現役引退となりました。

成績と称号

張洹三は、通算成績として最多勝利1回（2012年）、ゴールデングラブ賞1回（2012年）、アジアシリーズMVP1回（2011年）を受賞しました。背番号は、現代ユニコーンズ時代から三星ライオンズ時代にかけて変遷し、特に13番が彼の象徴となりました。このように張洹三は韓国プロ野球において、記憶に残る選手の一人として知られています。

もう一度検索