張須陀

張須陁の生涯と戦績

張須陁（ちょう すだ、565年 - 616年）は、隋の軍人であり、西爨征討での功績から名を馳せました。彼の本国は弘農郡閿郷県で、将軍として数々の戦いを指導し、数々の反乱を撃破した勇敢な軍人でした。

早期の経歴

張須陁は若いころから史万歳のもとで勤務し、西爨地方への征討に参加しました。この時の活躍により、彼は儀同の位を授けられました。604年、隋の煬帝が即位すると、漢王楊諒が並州で反乱を起こします。この際、張須陁は楊素の指揮の下で反乱軍に立ち向かい、功績を認められて開府の位も加えられました。その後、大業年間には斉郡丞に任命されることになります。

反乱軍との戦い

612年、隋は飢饉に直面し、米の価格が高騰しました。この困難な状況の中で、張須陁は無断で官倉を開放し、食料を困っている人々に分配しました。その後、彼はその行動を報告しましたが、煬帝は彼を咎めることはありませんでした。

613年には王薄が魯郡に攻めてくるという危機が発生します。張須陁は王薄の油断を突き出撃し、岱山のふもとで大勝を収めました。その後、彼は追撃を続け、黄河を渡ろうとする王薄の残兵を臨邑で再び撃破しました。この年、張須陁の活躍は続き、包囲を受けながらも城中の兵の救援を得て敵軍を追い返すなど、見事な戦績を上げました。

614年、左孝友の指揮下にある反乱軍が10万の兵を引き連れて攻めてきた際、張須陁は巧妙に配置した陣地を用いて迎撃し、左孝友に投降を促すほどの結果を残します。また、他の反乱軍も次々と撃破し、その戦功により斉郡通守に転任し、河南道の重要ポジションを兼任するまでになります。

最後の戦い

615年、張須陁は煬帝のために多くの戦いを重ねながら、616年に至りました。この年、李密が洛口倉を狙うよう翟譲に進言するものの、翟譲は張須陁を恐れて進めませんでした。李密が翟譲を説得し、攻撃を仕掛けようとした際も、張須陁は防戦の旗振りを行い、見事に反撃しますが、最終的には彼一人で包囲されることに。その後、包囲から脱出するも、側近を救うために再び戻り、そこで壮絶な戦いの末に戦死しました。享年52歳という短い生涯でした。

彼の影響と功績

張須陁の軍事的な才能と清濁を見分ける力は、後の時代にも影響を与えました。彼の戦績は、ただの名誉や位を超えて、隋の歴史に名を残すほどのものとなりました。彼への評価は、これらの歴史書にも顕著に記録されています。『隋書』や『北史』などの文献には、彼の生涯にわたる詳細な戦績や功績が記されています。これらの資料は、今日でも彼の偉業を知るための重要な史料となっています。

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