彌勒忠史

彌勒忠史

彌勒忠史（みろく ただし、1968年 - ）は、日本の声楽家であり、カウンターテナー歌手として国際的に活躍しています。その活動は声楽にとどまらず、舞台俳優、作曲家、編曲家、演出家としても広く知られています。日本演奏連盟と二期会の会員であり、教育学修士（千葉大学）と音楽学士（東京芸術大学）の学位を持っています。また、フェラーラ市・県等公認の在日本フェラーラ・ルネサンス文化大使という称号も有しています。

生い立ちと音楽への目覚め

東京都で生まれた彌勒は、中学生時代にバンド活動を始め、ボーカルだけでなくギター、ベース、ドラムなど様々な楽器の演奏やオリジナル曲の制作を経験しました。この経験が、彼が音楽の道を志す大きなきっかけとなりました。

千葉県立佐倉高等学校を経て千葉大学教育学部を卒業、千葉大学大学院教育学研究科を修了しました。その後、東京芸術大学音楽学部声楽科を卒業し、声楽を中村健、川上洋司に師事しました。

プロとしてのキャリア

1996年、サントリーホール・オペラ「オテッロ」にてテノール歌手としてデビュー。その後、カウンターテナーに転向しました。バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏会レコーディングに参加する一方で、ベネッセ「こどもちゃれんじほっぷ」のうたのおにいさんも務め、幅広い層に音楽を届けています。

1999年、イタリア政府奨学生として渡伊し、G.バンディテッリ、C.ミアテッロに師事。ロム・アルメ古楽協会オーディションに優勝し、イタリア国内外でオペラや演奏会に出演しました。2001年から2003年までイタリア国立フレスコバルディ音楽院で講師を務めました。また、ボローニャ大学DAMSにて演出学を学び、自身が主宰する古楽集団トロヴァトーリ・レヴァンティの公演や、家族向けのオペラ公演の演出も手がけています。

東京芸術大学音楽学部声楽科助手を経て、現在は学習院生涯学習センター講師、千葉大学教育学部附属中学校非常勤講師を務めています。2013年には、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞しました。

ディスコグラフィ

「MADRIGALI 音楽装飾されたマドリガーレ」 (2003)
「Arie antiche Italiane イタリア古典歌曲集をうたう」 (2007)
「GIOVANNI BATTISTA BASSANI / L’Armonia Delle Sirene シレーヌたちのハーモニー」 (2008)
「BARBARA STROZZI / Ariette a Voce Sola Op 6」 (2011)
「NO EARLY MUSIC, NO LIFE ? アーリー・ミュージックでメッセージを！」 (2012)
「古楽仕立てのカンツォーネ」 (2014)
「匂い立つ風　La Dill デビュー・ミニアルバム」 (2014)

著書

彌勒忠史著『イタリア貴族養成講座』（集英社、2008年)

彌勒忠史は、その卓越した音楽性と多岐にわたる活動を通して、日本の音楽界に貢献し続けています。彼の今後の活躍から目が離せません。

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