当帰四逆加呉茱萸生姜湯

当帰四逆加呉茱萸生姜湯（とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう）

当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、冷え症に用いられる代表的な漢方薬の一つです。医療用医薬品と一般用医薬品が存在し、薬局などで購入できます。非常に苦味が強いことが特徴で、服用しやすい錠剤タイプも販売されています。

効果・効能

主に、手足の冷えが強く、下肢や下腹部の痛みを伴う症状に効果を発揮します。

適応症

具体的には、以下の症状に用いられます。

しもやけ
頭痛
下腹部痛
腰痛
月経痛

これらの症状は、冷えによって悪化しやすいという特徴があります。

組成

当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、複数の生薬を組み合わせて作られています。通常、7.5g中に以下の割合で混合された生薬乾燥エキスが4.0g含まれています。

大棗（たいそう）：5.0g
桂皮（けいひ）：3.0g
芍薬（しゃくやく）：3.0g
当帰（とうき）：3.0g
木通（もくつう）：3.0g
甘草（かんぞう）：2.0g
呉茱萸（ごしゅゆ）：2.0g
細辛（さいしん）：2.0g
生姜（しょうきょう）：1.0g

これらの生薬が相互に作用することで、体を温め、血行を促進する効果が期待できます。

相互作用

併用注意

特定の薬剤との併用には注意が必要です。以下の薬剤と併用すると、偽アルドステロン症やミオパチーといった副作用が出現しやすくなる可能性があります。

甘草含有製剤
グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
ループ系利尿剤
チアジド系利尿剤

これらの薬剤を使用している場合は、医師または薬剤師に相談してください。

副作用

当帰四逆加呉茱萸生姜湯には、以下の副作用が報告されています。

重大な副作用

偽アルドステロン症：血圧上昇、むくみ、手足のしびれなどが現れることがあります。
ミオパチー：筋肉痛、脱力感などが現れることがあります。

その他の副作用（頻度不明）

過敏症：発疹、発赤、かゆみなどが現れることがあります。
肝機能異常：AST（GOT）、ALT（GPT）などの数値が上昇することがあります。
消化器症状：食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢などが現れることがあります。

これらの症状が現れた場合は、直ちに服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。

注意事項

高齢者は、生理機能が低下しているため、慎重な投与が必要です。
* 妊婦、産婦、授乳婦、小児に対する安全性は確立されていません。使用する際は、医師または薬剤師に相談してください。

当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、冷え症に効果的な漢方薬ですが、副作用や相互作用に注意が必要です。服用前に必ず添付文書をよく読み、医師または薬剤師の指示に従って正しく服用してください。

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