彦根港

彦根港：琵琶湖の玄関口、歴史と観光が織りなす港町

彦根港は、滋賀県彦根市に位置する地方港湾です。管理者は滋賀県です。琵琶湖東岸、彦根城のすぐ南東に位置するこの港は、古くから水運の要衝として栄え、現代では観光拠点としての役割を担っています。

歴史と変遷：水運から観光へ

かつては港奥から1.4km内陸にある船町まで水路が伸びており、この船溜まりが彦根港の中心でした。琵琶湖の舟運が盛んだった時代には、重要な拠点港として賑わいを見せていました。1967年に現在の湖岸部に新港湾が整備され、移転。その後は、遊覧船の発着場として、観光客を受け入れる港へと変貌を遂げました。現在も、かつての賑わいを偲ばせる歴史的背景と、現代の観光地としての活気を併せ持っています。

現在の姿：観光船と周辺施設

彦根港には、オーミマリン彦根港営業所が設けられており、観光船のりばとして機能しています。隣接して亀の井ホテル彦根（旧・かんぽの宿）が位置し、観光客にとって便利な立地となっています。また、港の北側には松原水泳場があり、水辺のレジャーを楽しむ人々でにぎわいます。2015年度の統計では、発着隻数は1,772隻（総トン数165,129トン）、利用客数は10,008人（乗込人員50,235人、上陸人員49,773人）を数えました。

航路：琵琶湖の島々へのアクセス

彦根港からオーミマリンが運航する遊覧船は、琵琶湖の魅力を存分に体験できる手段です。主な航路は次の通りです。

竹生島めぐり： 彦根港と竹生島港を結ぶ定期航路。1日4往復（4月の桜シーズンは2往復）運航されています。
海津大崎直行便（桜シーズン限定）： 桜の季節には、彦根港から海津大崎への直通航路が設定されます。
* 多景島めぐり： 彦根港と多景島を結ぶ航路。1日1往復ですが、冬期（12月～2月）、4月、びわ湖大花火大会開催日は運休となります。

かつては、彦根港から竹生島港を経由して奥琵琶湖マキノグランドパークホテル桟橋への航路もありましたが、2018年の台風21号による被害を受けて、現在は無期運休となっています。

アクセス：公共交通機関の利用

彦根港へのアクセスは、公共交通機関が便利です。湖国バスが彦根駅と彦根港を結ぶ無料シャトルバスを土日祝日に運行しています。彦根駅から西口6番乗り場から乗車できます。

まとめ：彦根港の魅力

彦根港は、歴史と自然、そして観光が融合した魅力的な場所です。彦根城の雄大な姿と琵琶湖の美しい景観を同時に楽しめる立地、そして多様な航路によってアクセスできる琵琶湖の島々。これらの要素が、彦根港を特別な観光拠点たらしめていると言えるでしょう。今後も、多くの観光客にとって、忘れられない思い出を作る場所であり続けることでしょう。

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