後楽園ロコモティヴ

株式会社後楽園ロコモティヴ

株式会社後楽園ロコモティヴは、かつて日本においてアミューズメント事業を展開していた企業です。株式会社東京ドームの100%子会社として運営されていました。

設立から事業展開

この会社は、1971年9月に当時の後楽園スタヂアムの子会社として誕生しました。主な事業内容は、東京ドームシティ内のアミューズメント施設運営でした。具体的には、東京ドームシティアトラクションズ、黄色いビル、ラクーアといったエリアにおける施設運営を担っていました。また、東京ドームシティ内のコインロッカー管理も手がけていました。

東京ドームシティ以外にも、東武鉄道系列の商業施設内にて、ゲームセンターや屋上遊園地の運営も行っていました。地域密着型のアミューズメント提供にも力を入れていたことがうかがえます。

2003年7月には、おもちゃ王国のフランチャイズ事業にも進出。黄色いビル内に「東京ドームシティ おもちゃ王国」を開館し、子ども向けの室内遊園地として人気を集めました。

事業の縮小と終焉

しかし、2010年代に入ると、事業の整理が進められることとなります。

まず、「東京ドームシティ おもちゃ王国」は、新たな屋内型キッズ施設「ASOBono!(アソボーノ)」の開業に伴い、2011年1月19日にその歴史に幕を下ろしました。また、黄色いビル内にあった屋内バッティングセンター「バーチャルスポーツプラザ 打撃王」も、同年11月13日に閉鎖されました。

東京ドームシティ内に点在していたゲームセンターも次々と閉鎖されていきました。これには、東京ドームシティアトラクションズ内の「アミューズメント・マシン・ミュージアム」、「カーニバル」、「カーニバルアベニュー」、ラクーア内の「ラクーアカーニバル」などが含まれます。東京ドームグループ外で運営していたゲームセンターである「あそびの広場後楽園桶川マイン店」なども同様に閉鎖されました。

また、2011年には、コインロッカー管理事業も、グループ会社の東京ドームファシリティーズへ引き継がれました。

このように事業が大幅に整理された後、後楽園ロコモティヴ自体は清算手続きに進むことになりました。全ての清算業務を終え、法人としての存在は2018年12月21日に消滅しました。

かつて同社が運営していた場所の一部は、現在もアミューズメント施設として利用されています。例えば、東京ドームシティアトラクションズのタワーランド（現在のバイキングゾーン）にあった「カーニバル」の跡地には、株式会社GENDA GiGO Entertainmentが運営する「セガ 東京ドームシティ」が出店しています。また、屋内バッティングセンターについても、東京ドームが直接運営する「スポドリ！」が黄色いビル内で営業を続けています。

後楽園ロコモティヴは、多岐にわたるアミューズメント事業を通じて、特に東京ドームシティの発展に貢献した企業のひとつと言えるでしょう。事業の変遷を経てその役割を終えましたが、その歴史は地域のアミューズメント文化の一部として記憶されています。

主な運営施設

清算以前に運営していた主な施設は以下の通りです。

黄色いビル内

東京ドームシティ おもちゃ王国（2003年7月開業、2011年1月閉鎖）
バーチャルスポーツプラザ 打撃王（2002年4月開業、2011年11月閉鎖）
アミューズメント・マシン・ミュージアム

東京ドームシティアトラクションズ内

カーニバル（1991年開業、タワーランド内に所在）
カーニバルアベニュー（タワーランドとパラシュートランドを結ぶ通路沿い）

ラクーア内

ラクーアカーニバル

東京ドームグループ外商業施設

あそびの広場後楽園桶川マイン店
あそびの広場後楽園蓮田店
あそびの広場後楽園船橋店
あそびの広場後楽園志津店

※閉鎖時期などが明記されている施設は少ないですが、多くの施設が2011年前後に事業整理に伴い閉鎖または移管されています。

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