後藤康夫

後藤康夫（ごとう やすお）は、1933年6月30日に東京都で生まれ、2007年9月9日に亡くなった日本の官僚です。農林水産省において、事務次官というトップの地位まで上り詰めました。その功績から、従三位と瑞宝大綬章を授与されています。

後藤氏は、1956年に東京大学経済学部を卒業後、農林省に入省しました。以降、農林省、食糧庁、林野庁といった農林水産行政の中枢で要職を歴任しました。

特に重要な役職としては、以下のものが挙げられます。

1971年：農林省大臣官房調査官、食糧庁総務部調査官
1972年：農林省農林経済局国際部国際企画課長、国際経済課長
1974年：農林省大臣官房参事官、内閣官房内閣審議官
1975年：福岡県農政部長
1978年：林野庁林政部林政課長、農林水産省大臣官房秘書課長
1981年：林野庁林政部長
1983年：林野庁次長
1984年：農林水産省経済局長
1986年：食糧庁長官
1988年：農林水産事務次官

これらの役職を歴任する中で、後藤氏は日本の農業政策の発展に大きく貢献しました。特に、農林水産事務次官としては、省全体の政策を統括する重責を担いました。

1989年に農林水産省を退官した後も、後藤氏の活躍は止まりませんでした。

1990年：農林漁業信用基金理事長
1992年：農林漁業金融公庫総裁
1995年：日本銀行政策委員会委員
2000年：日本農業研究所理事長

これらの役職を通じて、農業金融や研究の分野でも指導的な役割を果たしました。特に、日本銀行政策委員会委員としては、金融政策の決定にも関与し、幅広い分野での政策立案能力を示しました。

また、後藤氏は著書『現代農政の証言――書いたこと話したこと』を2006年に出版しており、自身の経験や考えを後世に伝えています。

後藤康夫は、農林水産行政の第一線で活躍し、日本の農業の発展に大きく貢献した人物として、その功績は永く語り継がれるでしょう。

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