真夜中のドア〜Stay With Me

真夜中のドア〜Stay With Me

「真夜中のドア〜Stay With Me」は、松原みきが1979年にリリースしたデビューシングルで、日本の音楽シーンにおいて特別な位置を占める楽曲です。この曲は、リリースから41年の時を経て2020年にリバイバルヒットを果たし、多くの新しいリスナーの心を掴みました。ここでは、この楽曲の誕生からその影響力について詳しく紹介します。

歴史と制作

松原みきの音楽キャリアは1977年に大阪から上京したことから始まりました。彼女は東京のクラブでのパフォーマンスを通じて、音楽界での足場を固めていきました。そして、19歳という若さで「真夜中のドア」のレコーディングに挑んだのです。東京の音楽シーンでは、林哲司のプロデュースにより後のシティ・ポップと呼ばれるジャンルへとつながる流れが生まれていました。

この曲の中に含まれる「Stay With Me」というフレーズは、洋楽へのオマージュが表現されたものであり、特に『ビルボード』誌でも高く評価されています。制作過程では、元々のタイトルであった「Stay with Me」が他の楽曲と重なったため、急遽「真夜中のドア」というタイトルが加えられることになりました。

シングルはオリコンの最高ランク28位を獲得し、最終的に10万4千枚から30万枚以上のセールスを記録しました。この成功により、松原と林の名は一躍有名になり、松原の最高傑作とも称されることになりました。

リリースとアルバム収録

「真夜中のドア〜Stay With Me」は、松原の1stアルバム『POCKET PARK』にも収録されました。なお、シングルバージョンとアルバムバージョンにはわずかな違いがあり、シングルバージョンでは松原の歌声がイントロに含まれているのに対し、アルバムバージョンはコーラスのみとなっています。また、最終サビのリフレインが一つ多く、約15秒長いという違いもあります。

リバイバルヒット

2020年後半、この曲は新たな注目を集めました。それは、日本の1980年代や1990年代の演歌とシティ・ポップへの再評価が影響しました。特に、ポニーキャニオンのプレイリストやインドネシアの歌手Rainychによるカバー、さらにはTikTokでの使用が大きく貢献しました。これにより、「真夜中のドア〜Stay With Me」はSpotifyやApple Musicでの再生回数が急増し、世界中のリスナーに広まりました。

Apple Musicでは92ヶ国のJPOPランキングにおいてTop10にランクインし、Spotifyでは2300万回以上再生されています。2020年12月には、ポニーキャニオンによるオフィシャルリリックビデオがYouTubeに公開され、Spotifyのグローバルバイラルチャートで連続世界1位を達成したことでも、この楽曲の盛り上がりは一層加速しました。

2022年2月のNHKインタビューでは、林がストリーミングの普及がリバイバルヒットを促進したと指摘し、松原みきのデビュー曲でありながら、すでに完成されたアーティストとしての力を感じたと語っています。こうした評価は、彼女の音楽とその影響力を示しています。

タイトル表記と収録アルバム

「真夜中のドア〜Stay With Me」に関しては、いくつかの表記が存在しますが、最も一般的に使用されているのは「真夜中のドア〜Stay With Me」です。ジャケットの表記についても多様性があり、リリース当時からの混乱が見受けられます。

この曲は、さまざまなベストアルバムにも収録されており、音楽界における松原みきの貴重な存在感を引き立てています。

「真夜中のドア〜Stay With Me」は、ただの楽曲ではなく、日本の音楽シーンにおける変革を象徴する一曲として、多くの人々の記憶に残り続けることでしょう。

もう一度検索