御幸本町通

御幸本町通（みゆきほんまちどおり）

概要

御幸本町通は、かつて愛知県名古屋[[市]]中区に存在した町名です。この名称は、大正天皇の名古屋行幸を記念して名付けられました。この通りは、現在の丸の内、錦、栄の一部にあたる地域に位置していました。1929年に本町と玉屋町の一部が統合されて誕生しましたが、1966年の住居表示実施によって消滅しました。

歴史

町名の由来

御幸本町通の名前は、大正天皇が名古屋に行幸された際、この地域を通ったことに由来します。この出来事を記念して、地域住民が「御幸」の文字を冠した町名を希望したとされています。

沿革

1911年（明治44年）1月: 福寿火災生命保険株式会社が設立されました。
1912年（大正元年）2月: 本町二丁目に新愛知新聞社が本社を新築・落成しました。同年9月には西区本町に日本共立生命保険株式会社が名古屋支部を設置しました。
1929年（昭和4年）6月1日: 本町と玉屋町の一部が統合され、御幸本町通一丁目から九丁目として正式に成立しました。
1936年（昭和11年）1月24日: 二丁目に大日本野球連盟名古屋協会が設置され、地域におけるスポーツ振興の拠点となりました。
1944年（昭和19年）2月11日: 栄区が成立したことに伴い、御幸本町通は栄区に編入されました。
1945年（昭和20年）11月3日: 栄区の廃止に伴い、御幸本町通は再び中区に所属することとなりました。
1966年（昭和41年）3月30日: 住居表示の実施により、御幸本町通は大幅な変更を受けました。具体的には、一丁目から四丁目は丸の内二丁目および三丁目、四丁目から八丁目は錦二丁目および三丁目、そして九丁目は栄二丁目・三丁目および錦二丁目にそれぞれ編入され、御幸本町通としての名称は消滅しました。

施設

御幸本町通には、以下の主要な施設が存在しました。

豊国火災保険名古屋支店: 御幸本町通一丁目に位置していました。
東海銀行茶屋町支店: 一丁目14番地に所在。この建物は、もともと1881年（明治14年）9月1日に伊藤銀行本店として開設され、1941年（昭和16年）6月9日に合併により東海銀行茶屋町支店となりました。1930年（昭和5年）4月20日に新築された建物は、支店が閉店するまで使用されました。

まとめ

御幸本町通は、大正天皇の行幸を記念して命名された歴史ある通りでしたが、住居表示の変更によりその名は消えました。しかし、この地域は、かつて多くの企業や団体が活動する名古屋の中心地の一つでした。この通りがあった場所は、現在の名古屋[[市]]中区の主要なビジネス街の一部となっており、その歴史は今もなお語り継がれています。

参考文献

名古屋[[市]]会事務局 編『名古屋[[市]]会史 別巻 総合名古屋[[市]]年表（明治編）』名古屋[[市]]会事務局、1961年12月25日。
名古屋[[市]]会事務局 編『名古屋[[市]]会史 別巻第2 総合名古屋[[市]]年表（大正編）』名古屋[[市]]会事務局、1963年3月10日。
名古屋[[市]]会事務局 編『名古屋[[市]]会史 別巻第4 総合名古屋[[市]]年表（昭和編2）』名古屋[[市]]会事務局、1966年3月25日。
福岡清彦『中区の町名』名古屋[[市]]中区役所、1976年。
「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。
名古屋[[市]]計画局『なごやの町名』名古屋[[市]]計画局、1992年3月31日。
株式会社東海銀行行史編纂委員 編『東海銀行史』東海銀行、1961年10月1日。

関連項目

* 名古屋[[市]]の地名

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