御楯組

御楯組（みたてぐみ）について

御楯組は、幕末の1862年に長州藩の高杉晋作を中心に結成された尊王攘夷の結社です。この時期、外国勢力の圧力によって日本の社会や政治が大きく揺らいでおり、藩士たちの中には、国の独立を守るために立ち上がる必要があるという強い危機感がありました。

結成の背景

1862年、高杉晋作は藩内で議論を交わしながら、薩摩藩が外国人を斬ることで攘夷の成果を上げた例を挙げ、自藩でも同じように行動する必要があると訴えました。当時、長州藩では公武合体（天皇と幕府の協力による政治体制の復活）が議論されていたものの、高杉はこの方針に懐疑的でした。彼は「何とか攘夷の実を挙げねばならぬ」と強い決意を示し、藩政府が行動に出ないなら自ら動く覚悟を抱いていました。

しかし、彼の意気込みを知った同志の久坂玄瑞が、土佐藩の武市半平太にこの plans を伝えたところ、無謀であると考えられ、土佐藩主である山内容堂を通じて藩主・毛利定広に情報が届きました。その結果、彼は謹慎処分を受けることとなりました。謹慎中、高杉らの同志たちは御楯組を結成し、国家の独立を目指すことを誓います。

英国公使館焼き討ち事件

御楯組が世にその名を知られるきっかけとなったのは、1863年1月31日に起きた「英国公使館焼き討ち事件」です。この日、高杉晋作や志道聞多、伊藤俊輔を含むメンバー全12名は、品川御殿山に建設中だった英国公使館を焼き討ちすることを決定しました。この行動は、彼らの攘夷に対する強い信念と国を守るための意志を象徴しています。

事件に関与した者たちは、焼き討ちの犯人として特定されることなく、計画は成功を収めました。しかし、その後の政治情勢や国際関係において、御楯組の行動がどのように影響を及ぼしたかについては、詳細に分析される必要があります。

署名者一覧

御楯組には、以下のような著名な武士が名を連ねていました。

• - 高杉晋作
• - 久坂玄瑞
• - 大和弥八郎
• - 渡辺内蔵太
• - 志道聞多
• - 松島剛蔵
• - 寺島忠三郎
• - 有吉熊次郎
• - 赤禰武人
• - 山尾庸三
• - 品川弥二郎

これらの名前は、日本の近代史において重要な役割を果たした人物たちであり、その活動は尊王攘夷の流れを受け継いでいくことになります。

結論

御楯組の存在は、幕末の尊王攘夷思想の象徴であり、当時の長州藩士たちの決意と行動力を示す重要な事例です。彼らの活動は、後の明治維新に繋がる大きな波の一端を担っていました。御楯組を通じて、幕末の日本が直面した様々な課題や情熱に思いを馳せることは、今なお歴史の中で意義深いことと言えるでしょう。

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