御殿峠

御殿峠の概要

御殿峠（ごてんとうげ）は、東京都の八王子市片倉町と町田市相原町の境に位置する国道16号線上の峠です。此の峠は標高183メートルで、国道16号線の最高点として知られています。また、御殿峠は過去に杉の木が生い茂っていたことから、杉山峠とも呼ばれることもあります。

この峠は、御殿山の麓にあり、新道、旧道、古道といった複数の道が通っています。特に新道は、御殿山の東稜を利用して開通した自動車交通の要衝であり、現代の交通において重要な役割を果たしています。一方で古道は、鎌倉街道の数少ない跡の一つとされており、歴史的な価値が高いとされています。

御殿峠の歴史

旧御殿峠道は、町田市相原町の下坂から山中へとつながり、昔は大山道として賑わっていました。この道は江戸時代に多くの人々が利用していたとされますが、1887年（明治20年）ごろ、現在の国道16号線付近に新しい大道が整備されると、次第に利用者が減り廃道となってしまいました。

伝説によると、御殿峠には平安時代末期の武将、藍原次郎（大夫高野）の館があったと伝えられています。このように、峠周辺は古くから多くの人々と歴史と関わりを持ってきました。

古道沿いには、弘法のお水と呼ばれる湧水や、片倉城址、1616年（元和2年7月7日）に相原村と鑓水村の間で起きた山林境界の問題に関わる歴史的な場所、獄門場跡などの史跡があります。これらの史跡は訪れる人々に深い歴史的背景を感じさせてくれます。

周辺の施設

御殿峠の約400メートル東側には八王子バイパスが通過しており、かつては御殿山料金所が存在していましたが、2015年（平成27年）10月30日に廃止されました。また、この周辺には東京工科大学、山野美容芸術短期大学、東京造形大学などの教育機関も立地しています。これにより、学生たちや訪問客の交通の便が非常に良い環境が整っています。

まとめ

御殿峠は歴史的な道と自然が融合した魅力的な場所であり、その周辺には多くの史跡や教育施設が存在します。数世代にわたって人々の生活と関わりを持ち続けたこの峠は、歴史愛好家や観光客にとって訪れる価値のあるスポットと言えるでしょう。

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