御神楽温泉

御神楽温泉（みかぐらおんせん）

新潟県東蒲原郡阿賀町広谷に位置する御神楽温泉は、「奥阿賀」と呼ばれる地域の中でも、霊峰・御神楽岳の麓という豊かな自然環境に抱かれた温泉地です。清流と緑に囲まれたこの地で湧き出る湯は、派手さはありませんが、静かな山里の風情とともに訪れる人々を優しく迎えてくれます。

湯の特徴

御神楽温泉で楽しめる湯は、源泉温度が54.6℃と、やや高めの湯温を保っています。泉質はナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉に分類されます。この泉質は、体を芯から温める効果や、肌に滑らかな感触を与えるなど、さまざまな良い特徴を持つと言われています。

温泉地の現在の様子

御神楽温泉には、現在二つの主な施設が営業しています。一つは日帰り入浴を専門に扱う「みかぐら荘」です。こちらは気軽に立ち寄って温泉を楽しむことができる施設として、地域内外から多くの人に利用されています。もう一つは、「ブナの宿 小会瀬」という宿泊も可能な旅館です。この旅館でも日帰りでの入浴を受け付けており、宿泊滞在と合わせて温泉を楽しむことができます。

過去には、「あすなろ荘」という名の旅館もこの地にありましたが、運営を担っていた第三セクターの「上川温泉」が、世界的に流行した新型コロナウイルス感染症の影響を受け、施設の指定管理を継続することが難しくなりました。そのため、2020年5月末をもって上川温泉としての営業を終了する運びとなりました。現在、「あすなろ荘」の建物は営業を終えた状態となっています。

また、「あすなろ荘」がかつて運営していた「あすなろ森林公園」も、現在は利用できない休止状態にあるようです。温泉地全体としては、大規模な温泉街というよりも、数軒の施設が点在する、自然に寄り添った静かな佇まいを見せています。

アクセス方法

御神楽温泉へのアクセスは、公共交通機関を利用する場合、JR磐越西線の津川駅が最寄り駅となります。津川駅からは新潟交通観光バスの広瀬行または室谷行に乗車します。およそ30分バスに揺られた後、「八田蟹（はったがに）」停留所で下車してください。バス停からは歩いておよそ10分で温泉地に到着できます。宿泊施設によっては、事前に連絡しておくと送迎サービスを利用できる場合もありますので、確認してみると良いでしょう。

自動車を利用する場合は、磐越自動車道の津川インターチェンジを利用するのが便利です。インターチェンジからは車でおよそ20分程度の距離に位置しており、比較的容易にアクセス可能です。

地域との関連

御神楽温泉は、「奥阿賀温泉郷」を構成する温泉の一つに数えられます。奥阿賀地域には他にもいくつかの個性豊かな温泉地が点在しており、それぞれの特色を持った湯を楽しむことができます。また、温泉地の名称にもなっている御神楽岳は、この地域のシンボルともいえる存在です。豊かな自然の中で登山やトレッキングを楽しむ人々の拠点としても利用されており、温泉と合わせて自然を満喫するための場所として親しまれています。

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