心のメッセージ

『心のメッセージ』は、1987年5月15日から1992年10月9日までNHK教育テレビジョンで放送されていた、中学生・高校生向けの学校放送番組です。教科は道徳と特別活動で、中高生が直面する様々な問題をドラマ形式で取り上げ、生徒たちが自身の問題として考えることを促す内容でした。

概要

本番組は、1986年12月22日と23日にパイロット版が放送され、好評を得たことから、1987年5月にレギュラー放送が開始されました。パイロット版は後日再放送もされています。番組は、中高生が日常生活で遭遇する様々な出来事を題材とし、登場人物たちの心の葛藤や成長を通して、人間関係や生き方について深く考えさせる内容が特徴です。単に道徳的な教訓を押し付けるのではなく、生徒自身が問題に気づき、考えるきっかけを与えることを重視していました。

放送時間

放送時間は、いずれも日本標準時です。番組は、1989年度までは毎年夏休みの時期に放送を休止していました。

出演者

番組には、下記のような多彩な出演者がいました。

一彦 - 池田直人
坂井寿美江
一彦の父 - 酒井郷博
弟 - 内田崇吉
おばさん - 阿部光子
英語の先生 - 沼田悠
警察官 - おやま克博
金子 - 山崎満
夫人 - 芦沢孝子
娘 - 田中美智子
一彦の級友 - 中野慎
一彦の級友 - 小野孝
一彦の級友 - 松井仁美
一彦の級友 - 麻生陽子

これらの出演者たちが、中高生の日常をリアルに演じ、視聴者の共感を呼びました。特に主人公の一彦を中心に、友人関係や家族関係、学校生活での悩みなどが描かれ、同世代の視聴者にとって身近な存在として受け入れられました。

スタッフ

番組制作には、以下のスタッフが携わっていました。

作 - 斉藤紀美子
音楽 - 福田和禾子

斉藤紀美子の脚本は、中高生の心理を丁寧に描き出し、福田和禾子の音楽は、ドラマをさらに盛り上げました。番組のテーマや雰囲気に合った音楽は、視聴者の心に深く残るものとなりました。

特徴

『心のメッセージ』は、単なる道徳教育番組ではなく、ドラマとしての面白さを追求した点が特徴です。中高生が共感できるリアルなストーリー展開や、魅力的な登場人物たちが、番組の大きな魅力でした。また、放送後には、生徒たちが番組の内容について話し合う時間も設けられ、より深く理解を深めることができました。番組は、生徒たちの道徳観の形成や、人間関係の構築に大きな影響を与えました。

番組の影響

『心のメッセージ』は、放送当時の中高生に大きな影響を与えました。学校の授業で活用されただけでなく、家庭でも話題になることが多く、親世代にも支持されました。番組を通して、生徒たちは、自分自身の価値観や生き方について考えるきっかけを得ることができました。また、友達や家族とのコミュニケーションの大切さや、困難に立ち向かう勇気などを学ぶことができました。今でも、当時の番組を懐かしむ声が多く聞かれ、世代を超えて愛される作品となっています。

外部リンク

中学校特別シリーズ　心のメッセージ - NHK放送史
心のメッセージ - NHK放送史

もう一度検索