坂井寿美江

坂井寿美江（さかい すみえ）は、1945年4月6日に東京都で生まれ、2024年10月30日に亡くなった日本の女優、声優です。本名は藤野寿美江。芸名として、坂井すみ江、一時期は坂井すみゑの名で活動していました。

東京アナウンスアカデミーを卒業後、1963年から東京俳優生活協同組合に所属し、長きにわたり芸能活動を続けました。彼女の声種はメゾソプラノで、その美しい声は多くのファンを魅了しました。特技は茶道（裏千家）と謡曲（観世流）で、趣味は読書、観劇、ゴルフ、登山、卓球と多岐にわたり、多彩な才能の持ち主でした。

初期の出演作としては、ヘッケルとジャッケルでの無名役が挙げられます。以降、数多くのテレビドラマ、アニメ、映画、吹き替えなど、幅広いジャンルで活躍しました。特にテレビドラマでは、大河ドラマ「太閤記」や「峠の群像」などの時代劇から、「熱中時代」、「生徒諸君！」、「連続テレビ小説 おしん」など、現代劇まで多様な役柄を演じました。また、「Gメン'75」、「はぐれ刑事純情派」などの人気刑事ドラマにも出演しています。

アニメでは、「狼少年ケン」、「ジャングル大帝」などの初期作品から、「アタックNo.1」の早川みどり役、「デビルマン」の牧村ミキ役、「ドロロンえん魔くん」の雪子姫役、「超電磁ロボ コン・バトラーV」の荒川由美役など、多くの人気キャラクターを担当しました。近年では、「名探偵コナン」、「HEROMAN」、「Dororonえん魔くん メ〜ラめら」、「絶園のテンペスト」などにも出演しており、長年にわたりアニメ界でも活躍しました。

劇場アニメでは、「アタックNo.1」シリーズや「風を見た少年」などに出演。ゲームでは、「デビルマン」で牧村美樹役を担当しました。吹き替えの分野でも、「底抜け大学教授」や「北京原人の逆襲」など、海外作品に声の出演をしています。

ラジオドラマでは、円都通信「ひまわり」で坂井はやの役を務めました。特撮作品では、「チビラくん」のピッピーの声や、「人造人間キカイダー」のモモイロアルマジロの声、「超人バロム・1」のランゲルゲの声、「がんばれ!!ロボコン」のユキの母、「仮面ライダーストロンガー」のハルオ少年の母など、数多くの怪人やキャラクターの声優を担当しました。また、「秘密戦隊ゴレンジャー」や「バトルフィーバーJ」、「電子戦隊デンジマン」、「電撃戦隊チェンジマン」など、スーパー戦隊シリーズにも多数出演しています。その他、「スパイダーマン」や「勝手に!カミタマン」、「燃えろ!!ロボコン」にも出演しました。

坂井寿美江は、その幅広い演技力と美しい声で、多くの作品に貢献しました。彼女の出演作は、今もなお多くの人々に愛され続けています。

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