『必殺!ブラウン館の怪物たち』の概要
1985年に公開された
映画『
必殺!ブラウン館の怪物たち』は、
松竹創業90周年と朝日放送創立35周年を記念した作品です。この
映画は、人気テレビシリーズ『必殺仕事人V』を基にしており、監督は
広瀬襄が務めました。
映画の
キャッチコピーは「天の裁きは待ってはおれぬ! 幕末の動乱に躍る光と影の刃!」で、幕末の京都を舞台にした物語が展開されます。
本作は「
ブラウン管」に由来したタイトルで、当時の人気テレビタレントたちが多く出演しています。彼らは、様々な
パロディやユーモアを交えた演技を披露し、観客の期待を集めました。しかし、
映画の試みは必ずしもファンから受け入れられず、後にプロデューサーの山内久司が失敗作だと認めることになります。特に、この
映画はバラエティ要素を強調し、劇場版としてのスケールを増やす試みがありました。『
蒲田行進曲』や『
E.T.』、さらには『インディ・ジョーンズ』などの要素も盛り込まれたことで、特にファンの反応が分かれる結果となりました。
撮影の裏話
撮影中、組紐屋の竜役を演じた
京本政樹が高所から落下し骨折するという事故も発生し、一時は歩行が困難になる事態に見舞われました。この影響により、テレビ版『必殺仕事人V』は短い26話で放送を終えることとなります。その後の編集では、
京本政樹の怪我の影響も考慮され、ストーリーの展開に変化が生じたことが影響を与えました。
あらすじ
物語は、幕末の京都を舞台にしており、
徳川慶喜が将軍職に就いた時代に設定されています。物語の中心には、天下を取ろうとする者たちが登場し、徳川家康によって建てられた「黒谷屋敷」の権利書と絵図が奪われるという事件が起きます。主人公
中村主水(
藤田まこと)は、下手人を追走しますが、突如現れた謎の刺客によって下手人が殺されてしまいます。誤解を受けた主水は、老中・稲葉直々の命により、田中と共に奪われた権利書と絵図を取り戻すために京へ向かうことになります。
誤解によって主水だけでなく、彼の仲間たちにも影響が及び、伊賀
忍者や新撰組など、さまざまなキャラクターが絡む中で、謎の刺客との葛藤が繰り広げられます。
キャスト
など多彩なキャストが揃い、物語に華を添えています。
スタッフ
本作の制作には、山内久司(朝日放送)、櫻井洋三(
松竹)が関わり、脚本は吉田剛が担当しました。また、音楽は
平尾昌晃と中村啓二郎が手掛け、ナレーションは
みのもんたが担当しています。主題歌は藤田絵美子(EMIKO)による「さよならさざんか」で、
映画の雰囲気を一層引き立てるものとなっています。
1986年4月11日にテレビ放送が行われ、視聴率は17.6%を記録しました。
映画『
必殺!ブラウン館の怪物たち』は、豪華なキャストとバラエティに富んだストーリー展開で、多くの観客に楽しんでもらえた作品です。