広瀬襄

広瀬襄について

広瀬襄（ひろせ じょう）は、1938年12月20日生まれの日本を代表する映画監督であり、脚本家です。愛知県大府市に生まれた彼は、地域の名門である愛知県立刈谷高等学校を卒業し、その後早稲田大学第一文学部国文学科で学びました。大学在学中にはテレビ芸術研究会に参加し、映像制作に関する深い理解を育んでいきました。

彼の映画監督としての道は、松竹ヌーヴェルヴァーグの作品『日本の夜と霧』や『ろくでなし』などを通じて、深い感銘を受けたことから始まります。これにより、映画界でのキャリアを築くことを決心したのです。卒業後は松竹大船撮影所の助監督室に入社し、吉田喜重監督の助監督を目指すことになります。この時期には『秋津温泉』などの映画制作に関与し、様々な監督の作品で助監督としての経験を積むことができました。

約12年間の助監督生活を経て、1973年に天地真理主演の青春映画『愛ってなんだろ』で監督デビューを果たします。以降広瀬は活発な活動を続け、1970年代から1990年代にかけて多くの作品を世に送り出しました。特に彼の作品は青春や人間関係をテーマにしたものが多く、多くの映画ファンに支持されています。

主な監督作品

映画

• - 愛ってなんだろ（1973年）

彼のデビュー作であり、青春映画の金字塔とも言える作品。若者の恋愛模様を描いています。

• - 恋は放課後（1973年）

1973年に公開されたこの作品も、青春時代の淡い恋をテーマにしています。

• - ムツゴロウの結婚記（1974年）

家族や恋愛が交錯する物語をユーモアを交えて描く作品。

• - スプーン一杯の幸せ（1975年）

人々の小さな幸せをテーマにした心温まるストーリー。

• - 青春の構図（1976年）

若者たちの葛藤と成長を描いた作品。

• - 港町紳士録（1979年）

港町を舞台にした人間ドラマ。

• - 必殺! ブラウン館の怪物たち（1985年）

人気シリーズに参加し、魅力的なキャラクターを描写。

• - 女賭博師 花吹雪お涼（1996年）

ギャンブルをテーマにしたサスペンス作品。

テレビ

広瀬はテレビドラマでも数多くの作品を手がけ、観る者に強い印象を与えました。代表的な作品には、

• - 東芝日曜劇場『夫唱婦和』（1970年）
• - おれは男だ!（1971年）
• - 青春をつっ走れ（1972年）
• - 家なき子（1974年）
• - ウルトラマン80（1980年）
• - 必殺シリーズ（ABC 1983年以降の後期作品）

などがあります。

脚本作品

広瀬襄は、脚本家としても活躍しており、特にアニメ分野にも作品を提供しています。代表作には、

• - 少年アシベ（1990年）
• - ゴリラーマン（1992年）

などがあります。

広瀬襄は日本の映像文化に多大な影響を与え、今もなお多くの映画ファンにとって懐かしく尊敬される存在です。彼の作品を通じて、青春や人間性に触れ、深い感動を得ることができるでしょう。

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