恋のぼんちシート

概要

「恋のぼんちシート」（こいのぼんちシート、LOVE IS THE BONCHISEET）は、ザ・ぼんちが1981年1月1日にリリースしたデビューシングルです。フォーライフ・レコード（現：フォーライフミュージックエンタテイメント）から発売され、オリコン初登場2位、80万枚のセールスを記録する大ヒットとなりました。

この曲は、当時人気を博していた音楽番組「ザ・ベストテン」にも出演し、お茶の間でも広く知られるようになりました。作詞・作曲は近田春夫、編曲は鈴木慶一が担当。演奏は、鈴木慶一が率いるムーンライダースが務めました。

ジャケットデザイン

このシングルのジャケット写真には2種類のデザインが存在します。ファースト・プレス盤は、男性向けファッション雑誌「MEN'S CLUB」を模倣した「BONCHI CLUB」というタイトルで、雑誌記事のようなスタイルで本楽曲の歌詞の概要が記されています。一方、セカンド・プレス盤は、そのようなパロディ要素のないシンプルなデザインとなっています。

タイトルの由来

タイトルの「恋のぼんちシート」は、ジューシィ・フルーツが1980年にリリースした楽曲「なみだ涙のカフェテラス」のカップリング曲「恋はベンチシート」を捩ったものです。この「恋はベンチシート」も近田春夫が作詞を担当しています。

制作秘話

近田春夫は、本楽曲を作曲する際に、イギリスのロックバンド「ダーツ」の楽曲「ダディ・クール」を参考にしたと述べています。後日、近田がダーツのメンバーに「恋のぼんちシート」を聴かせたところ、問題ないという回答を得たそうです。そのお礼として、近田は単身ロンドンに渡り、ダーツに楽曲を提供しました。

近田春夫自身も、この曲を自身の作詞家・作曲家としての最大のヒット曲であると認めています。

歌詞の特徴

歌詞には、ザ・ぼんちが漫才のネタにしていた、テレビ番組『アフタヌーンショー』での川崎敬三と山本耕一のやり取りをパロディ化した部分が含まれています。

当時のエピソード

ザ・ぼんちが所属していた吉本興業は、発売当初、このレコードが売れるとは予想していなかったため、フォーライフから30万円で原盤権を買い取るという商談を断ったというエピソードが残っています。

その後の展開

2006年4月5日には、ぼんちおさむのソロアルバム『Fall in Love』(よしもとアール・アンド・シー／YRCN-11075)にて、おさむによるセルフカバーバージョンが収録されました。このアルバムには、CLUBバージョンとDISCOバージョンの2種類が収録されています。

収録曲

1. 恋のぼんちシート
2. オーバーチュア・海

全曲 作詞・作曲：近田春夫、編曲：鈴木慶一

関連事項

1981年の音楽

参考資料

「恋のぼんちシート」 ザ・ぼんち｜昭和歌謡ブログ

脚注

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