情報検定

情報検定（J検）とは

情報検定（じょうほうけんてい、通称J検）は、一般財団法人職業教育・キャリア教育財団が主催する、情報処理に関する検定試験です。この試験は、文部科学省の後援を受けており、ITスキルや情報リテラシーを測ることを目的としています。2006年12月から開始され、旧情報処理活用能力検定試験（1994年から2006年まで実施）の後継として位置づけられています。旧試験の略称である『J検』が現在も使用されています。

試験の概要

J検は、情報リテラシーや情報処理能力を身につけた受験者に対して、そのスキルレベルを証明するための試験です。合格者は他の国家試験の受験科目が免除される特典があり、学校や企業からも活用が期待されています。ただし、J検を履歴書に記載することでの評価は、民間企業や公共機関によって異なるため、基本情報技術者試験（FE）やITパスポートなどと併せて取得することが推奨されます。

試験の種類と日程

試験は大きく情報活用試験、情報システム試験、情報デザイン試験の3つに分かれます。具体的な日程は以下の通りです。

• - 前期日程：

- 情報活用試験（3級）の試験は6月の第3日曜日、
- その他の試験は9月の第2日曜日。

• - 後期日程：

- 情報活用試験が12月の第3日曜日、
- その他の試験は2月の第2日曜日に実施されます。

受験料は、情報活用試験3級が3,000円、2級が4,000円、1級が4,500円、情報システム試験基本スキルが3,500円、プログラミングおよびシステムデザインスキルが各3,000円、情報デザイン試験初級が4,000円、上級が4,500円です。

各試験の内容

情報活用試験

情報活用試験は、一般的なITスキルを評価します。特に情報リテラシーを「使う」ことに重点を置いています。3級ではパソコンの基本操作やインターネットの利用、情報モラルについて出題され、2級ではより高度な企業活動やプロジェクトマネジメントについてが含まれます。合格するためには、3級は70点以上、2級は65点以上が必要です。

情報システム試験

この試験は、「創る」をコンセプトにしており、プログラミングやシステム設計に関する実践的なスキルを測るものです。具体的には、基本スキルやプログラミングスキル、システムデザインスキルが出題されます。合格基準は各科目65点以上で、合格した科目に応じて認定証が交付されます。

情報デザイン試験

この試験は、デザインや表現力を評価するもので、「伝える」ことに重点を置いています。試験時間は60分で、合格基準は60点以上です。

合格者の特典

合格者には、いくつかの特典があります。例えば、高等学校や大学、専門学校などでは、J検の合格者を対象に入学試験での優遇措置が取られることがあります。さらに、情報活用試験の合格者は、日商PC検定試験の一部科目が免除されることもあります。また、工業高等学校のジュニアマイスター制度では、1級合格者にポイントが付与されるなどのメリットもあります。

国家試験との関連

情報システム試験の基本スキルに合格し、指定の講習を受講することで基本情報技術者試験の午前科目が免除されるため、J検は国家試験へのステップアップとしても機能しています。情報処理活用能力検定の前身があり、J検という名称でも広く知られています。

まとめ

情報検定は、ITスキルや情報リテラシーを身につけ、証明するための重要な試験です。受験を通じて、自己の知識やスキルを向上させることができ、将来のキャリアに役立つでしょう。

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