愛されたいだけさ

玉置浩二の「愛されたいだけさ」は、2005年1月13日にリリースされた19枚目のシングルです。前作「しあわせのランプ」から約7ヶ月ぶりのリリースであり、作詞は松井五郎、作曲は玉置浩二が手掛けています。特に、松井五郎が玉置のソロ作品で作詞を担当するのは、「All I Do」（1987年）以来、約18年ぶりという点も注目されました。

この楽曲は、ミディアムテンポで「甘く危険な香りがする大人のロック」と評され、10枚目のアルバム『今日というこの日を生きていこう』（2005年）からの先行シングルとしてリリースされました。オリコンシングルチャートでは最高位35位を記録しています。

音楽性と歌詞について

ベスト・アルバム『ALL TIME BEST』（2017年）の楽曲解説によると、作詞を担当した松井五郎は安全地帯時代から玉置浩二の楽曲の作詞を数多く手掛けてきました。本作は、それまでのイメージから一変し、「重厚なサウンドに乗せた、甘く危険な香りがする大人のロック」として表現されています。ミディアムテンポのラブソングでありながら、「情感豊かな表現力と声で歌いあげ、切なさを残す“玉置節”が炸裂」していると評されています。

松井五郎が玉置のソロ作品で作詞を手掛けるのは18年ぶりとなりましたが、その背景には、安全地帯の活動とは異なる、玉置浩二のソロ活動を確立したいという思いがありました。玉置自身も、安全地帯としての活動に区切りを感じており、より密度の高い作品を創り上げるために、松井と直接意思疎通を図るようになったと言います。

安全地帯の活動時、松井は歌詞に関して玉置と直接話し合うことはほとんどなく、プロデューサー陣と共に歌詞の世界観を構築していました。しかし、ソロ作品においては、玉置と松井が直接話し合いを重ねることで、より深い作品作りが可能になったと松井は語っています。

リリースとチャート成績

「愛されたいだけさ」は、2005年1月13日にSony Music Recordsからマキシシングルとしてリリースされました。カップリング曲には、NHK連続テレビ小説『天花』（2004年）の主題歌としてMISIAが歌った「名前のない空を見上げて」のセルフカバーが収録されています。このセルフカバーには、MISIA本人がコーラスとして参加しています。

オリコンシングルチャートでは最高位35位、登場週数は3回、売り上げ枚数は0.5万枚を記録しました。玉置浩二のシングル売上ランキングにおいては16位となっています。また、2022年に実施されたねとらぼ調査隊による玉置浩二のシングル曲人気ランキングでは26位にランクインしています。

シングル収録曲

1. 愛されたいだけさ
2. 名前のない空を見上げて

収録アルバム

『今日というこの日を生きていこう』（2005年）
『LIVE!! 「[[今日というこの日を生きていこう」]]』（2005年） - ライブ・バージョン
* 『ALL TIME BEST』（2017年)

「愛されたいだけさ」は、玉置浩二の音楽性と表現力が凝縮された、聴きごたえのある一曲です。

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