今日というこの日を生きていこう

玉置浩二『今日というこの日を生きていこう』

『今日というこの日を生きていこう』は、日本のミュージシャン玉置浩二が2005年2月16日にリリースした10枚目のオリジナル・アルバムです。Sony Music Recordsへの復帰第一弾であり、前作『スペード』から約4年ぶり、安全地帯の作品を含めると『安全地帯X〜雨のち晴れ〜』から約1年4ヶ月ぶりの作品となります。

背景

安全地帯の活動休止後、玉置はソロ活動に専念。本作は、その再始動を飾るアルバムとして位置づけられます。作詞は玉置浩二と松井五郎が全曲担当。作曲は玉置が中心となり、一部楽曲は安藤さと子との共作です。プロデューサーは玉置自身が務め、コ・プロデューサーとして安藤さと子がクレジットされています。

録音

レコーディングは、軽井沢のウッドストックスタジオと東京のソニー・ミュージックスタジオで行われました。安全地帯からは矢萩渉が参加しています。本作では、シンプルなアコースティックサウンドから、アップテンポなロックナンバーまで、幅広い音楽性が展開されています。

松井五郎が玉置のソロアルバムで作詞を手掛けるのは、1987年の『All I Do』以来、約18年ぶり。安全地帯での活動を経て、玉置はソロとしての音楽性を確立しようとしていました。松井は、玉置との綿密なコミュニケーションを通じて、作品の密度を高めることを重視しました。

音楽性

志田歩は、収録曲「グライダー」を「シンプルな構成が似合う内省的なナンバー」と評し、玉置の内面の葛藤を反映していると指摘しています。「UNISON」は、「力強いミディアム・テンポ」のロックナンバーであり、「愛されたいだけさ」は、ホーンセクションが印象的な、安全地帯を彷彿とさせるラブソングです。

リリースとツアー

アルバムはCDでリリースされ、初回限定盤にはシングル「しあわせのランプ」「愛されたいだけさ」のPVとメイキング映像を収録したDVDが付属しました。2018年にはBlu-spec CD2、紙ジャケット仕様で再リリースされています。

アルバムリリース後には、コンサートツアー「コンサートツアー2005 ～今日というこの日を生きていこう～」が開催され、全国38公演が行われました。ツアーには、玉置、安藤、矢萩渉、カルロス菅野に加え、土方隆行、コモブチキイチロウ、渡嘉敷祐一が参加。特に土方隆行の参加は、玉置が熱望して実現したものでした。

評価

音楽情報サイト『CDジャーナル』は、玉置のソロ作品を「彼が納得のいくペースで、自身の志向する音楽に真剣に向きあって制作される」と評価し、メロディ・メーカー、シンガーとしての才能が深みを増していると称賛しました。

チャート成績

オリコンチャートでは最高位26位を記録。

『今日というこの日を生きていこう』は、玉置浩二のソロ活動における重要な作品であり、彼の音楽性の幅広さと深さを堪能できるアルバムです。

収録曲

CD

スタッフ

玉置浩二 - プロデューサー
* 安藤さと子 - コ・プロデューサー

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