愛・おぼえていますか

「愛・おぼえていますか」：時代を超えて愛されるマクロスの主題歌

「愛・おぼえていますか」は、1984年6月5日にリリースされた飯島真理の3枚目のシングルであり、アニメ映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の主題歌です。この曲は、発表当時から大きな反響を呼び、数々の賞を受賞。現在でも多くの人に愛され、様々なアーティストによってカバーされています。

誕生の背景

飯島真理は、歌手デビュー以前に『超時空要塞マクロス』でリン・ミンメイ役の声優を務め、劇中で歌唱した楽曲が人気を博しました。劇場版『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』でも引き続きミンメイ役を担当し、主題歌として「愛・おぼえていますか」をリリース。テレビの音楽番組やCMで頻繁に流れ、多くの人々に親しまれました。

飯島自身もこの曲を大切にしており、自身のアルバムで何度もセルフカバーしています。オリジナルバージョンに加え、様々なアレンジバージョンが存在し、その多様な魅力が楽しめます。

楽曲の制作

作詞は安井かずみ、作曲は加藤和彦という、当時を代表するヒットメーカー夫妻が担当しました。当初の仮題は「愛の通信」であり、作品のテーマに深く関わる劇中歌として制作されました。

劇中では、この曲は「50万年前に滅びた異星人プロトカルチャーの遺跡から発掘された流行歌」という設定です。この太古のラブソングが、主人公ミンメイの歌声によって蘇り、男性種族ゼントラーディと女性種族メルトランディに、文化の尊さを思い出させ、両種族の抗争を終結させるという重要な役割を担っています。映画のクライマックスシーンは、この曲の完成を待って制作されたことからも、その重要性がうかがえます。

楽曲の影響

「愛・おぼえていますか」は、その後の「マクロスシリーズ」にも大きな影響を与えました。『マクロス7』のミレーヌ・ジーナス、『マクロスF』のランカ・リー、『マクロスΔ』のワルキューレなど、歴代の歌姫たちが歌い継いでいます。

また、『マクロスF』では、アレンジ版の「愛・おぼえていますか〜bless of little queen」が、敵である異星生物バジュラを迎え撃つという逆説的な演出で使用され、話題を呼びました。その他、ゲーム作品など、様々なメディアで使用されています。

カップリング曲「天使の絵の具」

シングルには、「天使の絵の具」も収録されています。この曲は、飯島真理自身が作詞・作曲を手がけたもので、映画のエンディングテーマとして使用されました。映画のエンディングでは、この曲に合わせてコンサートシーンが描かれる予定でしたが、制作スケジュールの都合で没となり、OVA『超時空要塞マクロス Flash Back 2012』で新たにコンサート映像が作成されました。

受賞と記録

「愛・おぼえていますか」は、1984年のオリコンシングルランキングで最高7位を記録し、6週連続でトップ10入りするヒットとなりました。また、第7回アニメグランプリのアニメソング部門と女性歌手部門で2冠を達成、第2回日本アニメ大賞でも主題歌賞を受賞するなど、数々の賞に輝きました。

2019年には、NHKの『全マクロス大投票』で、歴代マクロスシリーズの歌部門第1位に選出され、その人気と影響力の大きさを改めて証明しました。

カバー

様々なアーティストにカバーされています。
マクロスシリーズ
桜井智
中島愛

マクロスシリーズ以外
アニメタルUSA
石田燿子
* m.o.v.e

まとめ

「愛・おぼえていますか」は、単なるアニメソングにとどまらず、時代を超えて人々の心に響く名曲です。その美しいメロディーと歌詞、そして作品に込められたメッセージは、これからも多くの人々に感動を与え続けるでしょう。

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