慶元秀章

慶元 秀章（けいもと ひであき）

慶元 秀章氏は、1956年2月28日に大阪府大阪市西成区に生まれた元プロ野球選手です。現役時代は外野手としてプレーし、前名は秀彦でした。

アマチュア時代

大阪の強豪、北陽高校（現在の関西大学北陽高校）に進学し、同級生には後にプロ入りする有田二三男氏がいました。高校3年時の1973年には、3番・右翼手として春夏連続で甲子園大会に出場しています。

春の選抜大会では、初戦で栃木代表の作新学院高校と対戦。この試合は「怪物」と呼ばれた江川卓投手の好投により、チームは19三振を奪われ0対2で完封負けを喫しましたが、慶元氏は4打数1安打を放ち、江川投手から唯一安打を放った選手として注目を集めました。

夏の選手権大会では、3回戦でエース有田氏がノーヒットノーランを達成するなど勝ち進み、準々決勝に進出。しかし、愛媛代表の今治西高校に2対6で敗れ、惜しくも準決勝進出はなりませんでした。慶元氏はこの大会でも打撃好調で、3試合に出場して11打数6安打、打率.545という優れた成績を残しています。また、この時のチームには2学年下に、後に阪神タイガースで活躍する岡田彰布氏が在籍していました。

高校卒業後、近畿大学へ進学。関西六大学野球リーグでは、在学中に3度の優勝（1974年春季、1975年秋季、1976年秋季）を経験しました。大学の同期には山本隆造氏、丸川正充氏がおり、3人揃ってクラウンライターライオンズに指名・入団しています。

プロ野球選手時代

1977年秋のドラフト会議で、クラウンライターライオンズから4位指名を受け入団。プロ入り1年目の1978年から一軍でプレー機会を得ると、7月以降は外野手として先発出場する機会が増え、シーズン終盤にはレギュラー格として活躍しました。

しかし、1979年に球団が西武ライオンズに変わると、ジャック・マルーフやジム・タイロンといった外国人選手が相次いで入団。外野手の層が厚くなったことで、慶元氏の出場機会は徐々に減少していきました。

プロ入り後の主な初記録は以下の通りです。

初出場：1978年4月1日、対近鉄バファローズ前期1回戦（平和台球場）
初安打：1978年4月27日、対ロッテオリオンズ前期5回戦（川崎球場）、投手：水谷則博氏
初先発出場：1978年4月28日、対近鉄バファローズ前期4回戦（日生球場）、8番・左翼手
初本塁打・初打点：1978年6月21日、対ロッテオリオンズ前期13回戦（川崎球場）、投手：村田兆治氏

1981年オフ、金銭トレードにより近鉄バファローズへ移籍。

近鉄移籍初年度の1982年には29試合に先発出場するなど、再び出場機会を得ました。翌年以降も、主に準レギュラーとしてチームを支える活躍を見せます。しかし、1987年以降は一軍での出場がなくなり、二軍でのプレーに終始。1988年限りで現役を引退しました。

引退後

現役引退後は、大阪市阿倍野区で慶元整骨院を開業し、地域医療に貢献しています。また、少年野球の指導にも情熱を注いでおり、大阪狭山リトルシニアの指導者としても活動しています。

プロ野球選手としてのキャリアを通じて着用した背番号は以下の通りです。

56 （1978年）
39 （1979年 - 1981年）
* 38 （1982年 - 1988年）

慶元氏は、高校時代に甲子園で脚光を浴び、プロの世界で長く活躍した選手であり、引退後も地域社会や野球界に貢献し続けています。

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