慶光院家

慶光院家（けいこういんけ）

慶光院家は、室町時代に伊勢国で創建された尼寺、慶光院の住持であった慶光院盈子（けいこういん えいし）が興した家です。当初は宮橋（みやはし）と名乗っていました。一族の通字は「利（よし）」を用いています。

概要

慶光院は、伊勢国に創建された尼寺であり、住持には神宮式年遷宮復興に尽力した中興開山の守悦（しゅえつ）や清順（せいじゅん）、周養（しゅうよう）などがいました。しかし、明治2年（1869年）の廃仏毀釈運動によって廃寺となりました。

最後の住持であった慶光院盈子は、当時俗体のままであったため、男子が家を相続する形式とし、明治3年（1870年）12月に家号を慶光院から宮橋家へと改めました。

その後、再び慶光院に家号を戻し、盈子は二条斉敬（にじょう なりゆき）の庶子である二条利敬（にじょう としたか）を養子に迎え、家督を相続させました。利敬とその庶子の俊（しゅん）は、先祖と同様に伊勢神宮に尽力し、俊は大宮司にまで昇りつめました。同族の利致（としむね）も神事に携わっています。また、同族の利映（としはる）は技術者として活動し、株式会社メムス・コアの社長を務めています。

慶光院家は、伊勢神宮との繋がりを保ちながら、神職のみならず、様々な分野で才能を発揮する人物を輩出しました。

系譜

慶光院盈子
二条利敬
宮橋俊
宮橋利致
宮橋利映

系譜の構成上、ここでは長幼の順は考慮されていません。

脚注

注釈

特になし

出典

人事興信所編『人事興信録』（第9版）人事興信所、1931年。
『平成新修旧華族家系大成』上巻、霞会館編、吉川弘文館、1996年。
『平成新修旧華族家系大成』下巻、霞会館編、吉川弘文館、1996年。

参考資料

* 元慶光院宮橋盈子族禄処分 - 国立公文書館デジタルアーカイブ

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