懿徳皇后

懿徳皇后（いとくこうごう）

懿徳皇后（942年 - 976年）は、北宋の第二代皇帝である太宗、趙匡義の二番目の正妻です。太宗が皇帝に即位する前に亡くなったため、後から皇后の位を追贈されました。彼女は符氏の出身で、後周の世宗、柴栄の皇后であった宣懿皇后と宣慈皇后の妹にあたります。

生涯

懿徳皇后は、陳州宛丘県の出身で、魏王である符彦卿の六女として生まれました。母は楊氏であり、同母弟に符昭願がいます。後周の顕徳年間、趙匡義と結婚しました。

960年に宋が建国されると、彼女は汝南郡夫人に封じられました。その後、建隆2年（961年）9月には、楚国夫人に進みました。さらに、趙匡義が晋王となると、越国夫人に昇格しました。

しかし、開宝8年12月19日（976年1月22日）、懿徳皇后は亡くなりました。太宗が皇帝に即位した後、彼女は皇后の位を追贈され、宣祖趙弘殷（太祖・太宗兄弟の父）の永安陵に共に葬られました。

懿徳皇后は、短い生涯ではありましたが、北宋初期の皇室において重要な役割を果たしました。彼女の生きた時代は、五代十国時代の混乱から宋の安定へと移り変わる激動の時代であり、その中で、彼女は皇族の一員として、また女性として、その時代を生きたのです。

伝記資料

• - 『宋史』
• - 『新五代史』
• - 『旧五代史』
• - 『宋会要輯稿』

これらの資料を通じて、懿徳皇后の生涯や当時の社会情勢についてさらに深く知ることができます。

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