戎神社 (三木市)

戎神社：三木市の歴史と信仰が息づく神社

兵庫県三木市大塚に鎮座する戎神社は、西宮神社から勧請されたと伝えられる由緒ある神社です。創建年代は定かではありませんが、かつては極楽寺境内にありました。明治11年（1878年）3月18日、現在の場所に移築されました。当初は小さな建物でしたが、その後、地域の人々の信仰を集め、現在の規模へと発展を遂げました。

賑わいを見せる戎まつり

戎神社で最も盛大な祭事が、毎年1月9日～11日に行われる「戎まつり（大塚のえべっさん）」です。かつては旧暦の2月2日～4日に行われていましたが、節分と重なるため、現在の開催日に変更されました。祭り期間中は、多くの露店が神社周辺に並び、地域全体が活気に満ち溢れます。露店の配置は、かつては隣接する本町まで広がっていましたが、自家用車の普及により、現在は湯の山街道内に集約されています。

子供たちの奉納相撲：裏まつり

9月22日には、地元大塚地区の子供たちが境内で奉納相撲を行う「裏まつり」が開催されます。以前は10月10日に行われていましたが、岩壺神社の祭りと重なったため、現在の開催日に変更されました。子供たちの元気な姿は、地域の未来を象徴する、温かい光景です。

その他の祭事

戎まつり、裏まつりの他にも、6月7日の祇園祭や11月の亥の子まつりなど、年間を通して様々な祭事が執り行われています。これらの祭りは、地域住民の信仰と、神社を巡る人々の交流を深める大切な役割を担っています。

祀られている神々

戎神社では、以下の神々が祀られています。

事代主命
天照皇大神
蛭子命
素鳴雄神
市島姫命
応神天皇
大貴命

これらの神々は、地域住民の生活や暮らしを見守り、五穀豊穣や家内安全などを祈念する対象として、古くから信仰を集めてきました。

境内

境内には、本殿、拝殿、神供所などの建物が整備され、荘厳な雰囲気を醸し出しています。参拝者は、静寂の中で神聖な空気を体感し、日々の喧騒を忘れ、心の安らぎを得ることができるでしょう。

歴史と現代が交差する場所

戎神社は、長い歴史の中で幾多の変遷を経て、現在地に鎮座しています。移築から現在に至るまで、地域住民の信仰によって支えられ、発展を遂げてきました。古来からの伝統と現代の信仰が調和する戎神社は、三木市の歴史と文化を語る上で欠かせない存在であり、これからも地域の人々にとって大切な場所であり続けるでしょう。

参考文献

横山印刷所 編『大塚』（初版第1刷）大塚町、1982年3月。

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