成増 (アルバム)

アルバム『成増』の詳細

1985年3月21日にリリースされた『成増』は、とんねるずのファースト・オリジナルアルバムです。このアルバムのタイトルは、メンバーの一人である石橋貴明の故郷、東京都板橋区成増から名付けられました。正式なタイトルは「成増 とんねるず 1番」で、CD版では「成増 とんねるず いちばん」という表記が用いられています。このタイトルは「とんねるずが一番になります」という意味の他に、バンドのデビュー作であることをも示しています。アルバムのジャケットデザインは、レコードとCDで異なり、視覚的にも楽しませてくれます。

収録曲の概要

『成増』には、全曲の作詞を秋元康が担当し、作曲および編曲は見岳章が手掛けています。個性的な楽曲が揃っており、各トラックにはとんねるずらしいユーモアが色濃く反映されています。

1. とんねるずのテーマ
この曲は、同名の楽曲が収録された1995年のアルバム『おまえ百までわしゃ九十九まで』とは異なります。曲の冒頭には「ダビングするんじゃねえよ!」というセリフが入り、聞く者を惹きつけます。

2. ブリキのダンス
ほとんどインストゥルメンタルに近いこの曲は、自動的にリズムに合わせて楽しめる仕上がりです。

3. Chadawa
これは内山田洋とクール・ファイブのパロディで、メロディーは「長崎は今日も雨だった」に似せています。この曲には、石橋の前妻がコーラスとして参加しています。

4. バハマ・サンセット（New Version）
シングル版とは異なる歌詞で、シングル「一気!」のカップリング曲として位置づけられています。

5. Dog Night
6. 一気!（New Version）
このトラックには、当時放送されていたラジオ番組「決定!全日本歌謡選抜」のパロディも盛り込まれています。木梨がラジオパーソナリティの小川哲哉に扮するシーンは必聴です。

7. 振り向けば自転車屋
木梨のソロ曲で、松山千春のパロディが見受けられます。独特の視点で描かれた楽曲です。

8. 母子家庭のバラード
石橋のソロで構成されており、曲のテーマはシリアスですが、セリフ部分にはギャグが仕込まれており、聴く者に違った感情をもたらします。

9. 銀河の交番
この曲は松尾一彦が作曲を担当し、擬似ライヴ形式のロックスタイルにアレンジされています。ユニークな表現方法が特徴です。なお、無歓声テイクは「青年の主張」のカップリングに収録されています。

『成増』は、デビューアルバムとしてただの楽曲集に留まらず、メンバーの個性やユーモアが詰まった一枚です。今もなお多くのファンに親しまれているこのアルバムは、とんねるずの原点とも言える作品です。

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