成就寺 (岡山市)

成就寺（じょうじゅじ）

成就寺は、岡山県岡山市北区建部町富沢にある日蓮宗の寺院です。天平勝宝年間に報恩大師によって開基されたと伝えられており、備前四十八か寺の一つとして長い歴史を持っています。かつては京都妙覚寺を本山としていましたが、現在は奠師法縁に属しています。

三重塔

成就寺の三重塔は、明和3年（1766年）の火災で焼失した後、文化3年（1806年）に初重が再建され、文化5年（1808年）に上棟されました。棟札が現存しており、建立年代や工匠が明確であることから、19世紀初頭を代表する三重塔の一つとして高く評価されています。その文化的価値が認められ、2010年（平成22年）7月27日に岡山市指定重要文化財に指定されました。

木造金剛力士像

成就寺には、鎌倉時代に慶派仏師によって製作されたとみられる木造金剛力士像が二躯安置されています。これらの像は、明和3年の大火を免れており、仏師長谷川隆鳳によって修復が行われました。その художественный価値と歴史的価値から、1994年（平成6年）4月5日に岡山県指定重要文化財に指定されています。

旧末寺

日蓮宗は、1941年（昭和16年）に本末制度を解体したため、現在では、旧本山、旧末寺という呼び方が用いられています。成就寺の旧末寺としては、以下の寺院があります。

池本山孝徳寺（岡山市北区建部町品田）
法住山妙浄寺（岡山市北区建部町建部上）

参考文献

日蓮宗寺院大鑑編集委員会『宗祖第七百遠忌記念出版 日蓮宗寺院大鑑』大本山池上本門寺 (1981年)
『建部町史 地区誌資料編』

関連項目

本蓮寺 - 近世に建立された三重塔が現存しています。
蓮昌寺 (岡山市) - 中世に建立された三重塔がありましたが、岡山大空襲で焼失しました。

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