成田忍

成田忍：音楽の多才な探求者

成田忍は、日本の音楽シーンにおいて、ミュージシャン、音楽プロデューサー、作曲家、編曲家として多岐にわたる才能を発揮してきた人物です。1957年京都府に生まれ、1981年にフュージョンバンド「99.99」（フォーナイン）で音楽活動を開始しました。

4-Dでの革新的な試み

1982年10月、横川理彦、小西健司、中垣和也と共にエレクトロ・ユニット「4-D」を結成。「4-D mode1」を中心に、「4-D mode0」「4-D mode2」といった別ユニットも展開し、関西のライブハウスを中心に活動しました。自主制作ソノシートを無料配布し、ジャケットをメンバーが手作りするなど、DIY精神に溢れる活動は、当時の音楽シーンにおいて異彩を放っていました。1985年には、「4-D mode1」名義でテレグラフ・レコードからアルバム『A Style of Building』をリリース。その凝ったジャケットデザインは、音楽同様に注目を集めました。

URBAN DANCEでのメジャーデビュー

1985年からは、テクノポップバンド「URBAN DANCE」（アーバン・ダンス）のメンバーとしても活動を開始。細野晴臣が主催するレーベル、ノン・スタンダードの第1弾アーティストとして、高橋幸宏プロデュースによるアルバム『Urban Dance』でメジャーデビューを果たしました。サウンドは、YMOとは異なるエレクトロニック・ロック色が強いものでしたが、「ポストYMO」というキャッチフレーズで注目を集めました。

プロデューサー、作曲家、編曲家としての活躍

遊佐未森やD'ERLANGERなど、数多くのアーティストのプロデュースや作曲・編曲を手掛けています。ギタリストとして布袋寅泰のツアーに帯同するなど、プレイヤーとしても活動。インディーズレーベル「SLAPP HAPPY RECORDS」を主宰し、2015年からは「UD-ZERO」名義での活動も行っています。

家族と再始動

妻はD-DAYのボーカリストで歌手・声優の川喜多美子。結婚後には夫婦でD-DAYを再結成し、アルバムも発表しています。2004年には、小西健司、横川理彦と共に4-D mode1を再始動させ、アルバムリリースやライブ活動を行っています。

多岐にわたるディスコグラフィとプロデュース

ソロ作品としては、「Ceramic Love」などのシングルや、『GERMINATION』『Wish in blue』などのアルバムを発表。プロデュースワークとしては、アーバンギャルド、Cocco、D'espairsRay、D'ERLANGER、Plastic Treeなど、幅広いジャンルのアーティストを手掛けています。

成田忍は、その多岐にわたる活動を通じて、日本の音楽シーンに多大な影響を与え続けている、まさに音楽の探求者と言えるでしょう。

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