我が愛の至上

「我が愛の至上」（原題：Best of My Love）は、アメリカのロックバンド、イーグルスが1974年に発表した楽曲です。この曲は、ドン・ヘンリー、グレン・フライ、J.D.サウザーの3人によって作詞作曲され、ドン・ヘンリーがリードボーカルを担当しました。

楽曲の誕生

ドン・ヘンリーによると、歌詞の多くはサンタモニカ・ブルバードにあるレストラン「Dan Tana's」で書かれたそうです。アルバム『オン・ザ・ボーダー』のライナーノーツには、このレストランのヘッドウェイターへの謝辞が掲載されています。グレン・フライは、ローレル・キャニオンでアコースティックギターを弾いていた際、ジョニ・ミッチェルから教わったチューニングを試しているうちに、この曲のギターチューニングが生まれたと回想しています。J.D.サウザーは、フレッド・ニールのレコードが曲の元になったのではないかと述べています。3人は締め切り間際にこの曲を完成させたと語っており、インスピレーションの源泉は定かではないようです。

レコーディング

レコーディングはロンドンのオリンピック・スタジオで行われました。アルバム制作中には、カントリーロック志向の強いグリン・ジョンズとメンバーの間で意見の衝突があり、プロデューサーがビル・シムジクに交代しました。しかし、「我が愛の至上」のプロデューサーとレコーディングエンジニアはジョンズが務め、アシスタントエンジニアはロブ・テーアが担当。その後、シムジクがリミックスを行いました。

リリースとチャート成績

この楽曲は、1974年3月22日に発売されたアルバム『オン・ザ・ボーダー』に収録され、同年11月5日にシングルカットされました。B面にはトム・ウェイツが作詞作曲した「懐かしき '55年」が収録されています。1975年3月1日付のビルボードHot 100で1位を獲得し、その他、ビルボード・イージーリスニング・チャート、カナダRPMのポップチャート、カナダRPMのアダルト・コンテンポラリー・チャートでも1位を記録するなど、大ヒットとなりました。1975年の年間チャートでは12位にランクインしています。

その後

2013年1月19日発売のDVD/ブルーレイ『History of the Eagles』のボーナスDVDには、1977年3月にワシントンD.C.で行われたライブの映像が収録されており、その中に「我が愛の至上」のライブバージョンも含まれています。

演奏者

この曲の演奏者は以下の通りです。

ドン・ヘンリー：リードボーカル、ドラムス
グレン・フライ：12弦アコースティックギター、バッキングボーカル
バーニー・レドン：スティールギター、バッキングボーカル
ランディ・マイズナー：ベース、バッキングボーカル

カバーバージョン

「我が愛の至上」は、多くのアーティストによってカバーされています。

フィフス・ディメンション（1974年、アルバム『Soul & Inspiration』に収録）
イヴォンヌ・エリマン（1975年、アルバム『Rising Sun』に収録）
ドビー・グレイ（1977年、アルバム『Let Go』に収録）
タニヤ・タッカー（1977年、アルバム『You Are So Beautiful』に収録）
ブルックス&ダン（1993年、コンピレーションアルバム『Common Thread: The Songs of the Eagles』に収録）
ロッド・スチュワート（2006年、アルバム『グレイト・ロック・クラシックス』に収録）
J.D.サウザー（2011年、アルバム『Natural History』に収録）

関連項目

1975年のビルボード・ホット100による1位のシングル一覧

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