戦後地銀

戦後地銀（せんごちぎん）

戦後地銀とは、第二次世界大戦後の1950年から1954年にかけて設立された12行の地方銀行の総称であり、戦後設立地銀とも呼ばれます。

設立までの経緯

昭和初期の昭和金融恐慌を契機に、金融当局は地方の中小零細銀行の整理統合を推進しました。世界恐慌から第二次世界大戦へと時代が進むにつれて、統制経済下での国債の円滑な流通と戦費調達が求められるようになり、1936年には大蔵省が「一県一行主義」の行政指導を開始しました。太平洋戦争勃発後の1942年には金融事業整備令が施行され、銀行の合併統合が加速し、終戦時には普通銀行の数は61行まで減少、「一県一行体制」がほぼ完成しました。

しかし、一県一行体制では戦後復興に必要な資金を十分に供給できず、政府は金融の円滑化を図るため、地域中小企業者などへの資金供給を重視する政策へと転換しました。その結果、全国で12行の地方銀行が新たに設立され、これらは戦前から存在した地方銀行と区別して「戦後地銀」と呼ばれるようになりました。

戦後地銀の一覧

以下に、戦後地銀の一覧を示します。設立後に行名改称や合併、消滅などの動向があった場合は備考欄に記載します。


2024年現在、戦後地銀のうち、開業当初からの行名を保っている銀行は5行、改称や合併などを経てなお法人格が存続している銀行は4行、法人格が消滅した銀行は3行です。なお、沖縄県を拠点とする琉球銀行と沖縄銀行はアメリカ施政権下において設立されたため、戦後地銀には含まれません。

関連項目

* 地方銀行

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